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《誹謗・中傷、暴露系ネタ、アラシ厳禁》
人生の仕分けスキル

2014-03-28 Fri 00:00
 あるキッカケからこんな昔のエピソードを思い出しました。

 私が若かった頃のある週末、仕事でお世話になっていたオジサンが、私と先輩社員、そして私の上司に当たるX課長を都内のクラブに連れて行ってくれました。銀座などにたくさんある、聞き上手な女性とお酒を楽しむクラブとキャバクラのちょうど中間くらいの、女の子のレベルもなかなか高い素敵なお店でした。

 こういったお店は自腹ではそう行きたくない…いえ、行けないもの。ぜひともスポンサーが欲しいところです(笑) 件のオジサンはスポンサーにはなってくれませんでしたが、もともとこのお店の常連さんだったようで、ママにも顔が効く。彼が交渉してくれた結果、何と閉店まで何時間滞在して、どれだけ飲み食いしても1人5,000円でOKになりました。お酒の種類にもよりますが、実際は数万円はしたでしょうね。

 すっかりこのお店が気に入った我々は、その後もオジサンのご機嫌を取り、月に2回ほどの割合で一緒に飲みに行きました。もちろん毎回1人5,000円ポッキリです(笑)

 そんな日々がしばらく続いたある日、私はX課長から飲みに誘われました。実はX課長、私や先輩社員以上にこのお店を気に入っていました。…というか、あまりこのようなお店で飲んだ経験がなく、すっかりはまってしまったようです。私は(多分X課長、あの店に行きたがるだろうな)と予想しました。すると案の定、彼は何食わぬ顔で

「どこに行こうか~?面倒臭いからさぁ、○○さん(オジサン)の(行きつけの)あの店にするかぁ~?」

と提案。私も奇麗なオネエチャンは嫌いじゃないですから(笑)素直に賛成、タクシーで向かうことにしたのです。

 しかしここで一つ心配事が。このまま常連のオジサン抜きで飲みに行っても、1人5,000円プランでお願い出来るのだろうか?念のためオジサンと連絡を取り、5,000円でお願いしますとママに電話を入れてもらった方がよいかな?などと考えました。ところが…気付いたらX課長、タクシーの中で既にお店に電話しているではありませんか!!

「…もしもし!あっ、ママですか?Xですぅ~…いえ、Xですぅ~…いえ、○○さんと一緒にお邪魔した…はい!そうです!!Xですぅ~…」

月2回ペースでまだ3~4回しか行ってない、しかも毎回格安プランでお世話になっているのに、既に常連客のつもりでいる~!!

「…はい、これから2名で行きますので…それでですね!また1人5,000円でお願いしたいんですけど!!…よろしくお願いしますぅ~…」

…お願いしちゃった(笑)


 当時の私は、こんなX課長を好意的に受け入れることが出来ませんでした。何というか、私が理想とする男の美学、カッコいい男像から大きく掛け離れているような気がしたんですよね。あ~あ、せっかくこれから楽しく過ごせると思ったのに、きっとお店に行く前からママやホステスさんたちに笑われているんだろうな、オレたち…みたいに考えてしまうのです。

 しかしあれから年齢を重ねた現在思うのは、よほど大事な局面でもない限り、一般的に男の美学よりも実質を重視する生き方の方がお得だし、人生楽しめる機会が増えるということです。というか、そう考えられるレベルまで経験値を稼いだのかも知れません。実際、あれ以来仕事が忙しくなったり、人事異動などでX課長やオジサンたちと疎遠になってしまったりで、あのお店からも足が遠退いてしまいました。街中で偶然ママと会ったこともありません(笑) あのお店を半永久的に利用するつもりだったわけでもなければ、ママやホステスさんと個人的にお付き合いしたかったわけでもありません。つまり、あのお店でカッコつける必要は全くなかった、カッコつける対象ではなかったわけです。未熟だった私と違い、さすがはX課長。人生の中で何が何でも男の美学にこだわるべきシーンと、恥を掻き捨ててでも図々しく振舞うべきシーンを仕分けるスキルに長けていたのかも知れません。今ならそう思えますね。

 今、若い人の中でSNSの中の人間関係に無駄に悩んだり、変な詐欺に引っ掛かってしまったり、簡単に追い詰められて犯罪に走ってしまったりする人って、もしかしたらこの“人生の仕分けスキル”がまだまだ未熟なのかも知れませんね。どこのどんな相手とも上手く、仲良く付き合わなければヤバい、どんな相手をも尊重しなきゃ、と考えがち。だから自分を犠牲にすることでどんどんストレスが溜まる。

 でも実際には、切り捨てたり無視したり、時に罵声を浴びせても構わない人間関係なんて身の周りにはゴロゴロ転がってるんですよ。


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理想の上司とは?

2014-03-27 Thu 00:00
 明治安田生命保険が今春の新社会人予定者を対象に行った「理想の上司」アンケートの結果が発表されました。男性部門ではニューヨークヤンキースのイチロー(敬称略・以下同)が5年ぶりに第1位に返り咲いたそうです。

 まぁ、こんなレクリェーションのようなイベントの結果にいちいちツッコむのもいかがなものか?と思いましたが(笑) どうも私にはこの“イチロー=理想の上司”というのがシックリこないんですよね。

 例えば今回第2位の池上彰からは、知識が豊富で難しいことでも部下に分かりやすく説明してくれそうな頼もしい印象、第3位の堺雅人からは(あくまでもドラマのイメージですが)、管理(=会社)側よりも現場側のスタンスに立って闘ってくれそう、部下を裏切らなそうな印象を受けます。したがって二人の上位ランクインは頷けます。

 ところがイチローはというと、彼の能力(技術)、志、人間性などについては今さら述べるまでもなく超一流、素晴らしいと思います。しかし少なくとも私が受ける彼の印象は、上司(管理者)というよりは、“この人に任せれば最高の仕事をしてくれるに違いない”と信頼出来る現場の職人さん。もしくは出世にこだわることなく天性の営業センスと長年培ったノウハウや人脈を駆使して結果を出すベテラン営業マン(一匹狼風)なんです。

 それでも強引に、もし彼が私の上司だったら?と想像すると…とにかく部下からは話しかけ難そう、有益な情報も独り占めしそう、他者を寄せ付けずに単独で動くことを好みそう、自分一人で何でも出来てしまうので、会議や飲み会には興味なさそう…そんなのばかり(本当は彼がどんな方なのかはもちろん知りませんが・笑)。

 実際、今回のアンケートでイチローを挙げた人のコメントを読んでも、「若手選手以上に努力する姿や勝負強さ」が強く支持されたようです。ちょっと微妙ですが必ずしも上司(=管理者)としての評価ではないように感じるのは…私だけでしょうか?

 ちなみに女性部門5年連続第1位の天海祐希については私も納得です。テレビドラマで演じる頼もしい姿はもちろんですが、何だかんだ結婚しなそう(出来なそう・笑)なので、部下が急ぎの相談や報告をしたいのに「家庭があるから」と定時で帰宅してしまう姿は想像し難い(笑)

 逆に毎日必ず終電ギリギリまで残業していそうで、何かトラブルが発生してもいつでも捕まえられそうです(笑) また、急に飲みに誘ってもヒマそう…いえいえ、会社・仕事以外の予定は軽視していそうで、いつでも快く付き合ってくれそう…。私は彼女のファンでも何でもありませんが、私の上司になった彼女を想像するなら確かに最高の“オトコ上司(アニキ?)”かも。…もちろん私的には最大級の賛辞です(笑)

 まぁ、こういうのは答える人の主観によってマチマチですけれどね。


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ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ(ややネタバレあり)

2014-03-26 Wed 03:32
 誉田哲也著


ジウ1
「ジウⅠ―警視庁特殊犯捜査係―」


ジウ1
「ジウⅡ―警視庁特殊急襲部隊―」


ジウ3
「ジウⅢ―新世界秩序―」


(全て中央公論文庫)、3作連チャンで読了しました。誉田哲也作品独特の読みやすさに加え、興味が興味を呼ぶストーリー展開に、読んでいてどんどん盛り上がり止まらなくなってしまいました。これまで読んだ誉田ものの中では一番面白かったかも知れません。

 物語は、ある男児誘拐事件からスタート。警察の必死の追跡にもかかわらず身代金は犯人に奪われる。男児は無事保護したが小指を切り落とされてしまった。
 舞台は変わり都内の民家で人質籠城事件が発生。特殊犯捜査係が説得に当たり、無事人質を救出。犯人を逮捕するが、犯人は先の誘拐犯グループの一人と判明。そして犯罪組織の首謀者が“ジウ”という名の謎の金髪中国人少年と判明する。
 警察官らしからぬ女性的な優しさを持ちながらも、ちょっと頼りない門倉美咲巡査(浅草の豆腐屋の娘というのがイイです・笑)は籠城事件での失態が上層部の怒りを買い、特殊犯捜査係から碑文谷署生活課に左遷されるが、上司の計らいで警視庁捜査一課の東と組んでジウを追う。
 一方、肉体派で理論派の戦闘マシン(?)・伊崎基子巡査は同じ籠城事件での活躍を認められSAT初の女性隊員として迎えられる。水と油、正反対の性格の2人はそれぞれの立場からジウを追うが、やがて運命的な再会を果たすことに…。


 まず、私は本作を読んで改めて電子書籍の可能性について考えました。

 本作唯一の不満点だったのが、初っ端から登場する警察組織内の部署名や人物名がやたらと多いこと。まぁ、もともと誉田哲也の警察ものでは警察内部の情報や捜査方法などが詳しく描写されるのがお約束なので、これはこれで仕方ないのですが、正直読み辛い。一応冒頭に警察の組織図が用意されていますが、本文を読みながらいちいちページをめくって確認するのは面倒だし、組織図を見て各人物がどこに所属して、上司は誰で…とすぐさま理解するのも難しい。最悪、この時点で読む気を失いかねません。

 また、何度か出てくる人質救出作戦や、犯人のアジトへの突入シーンでの警察のフォーメーションも非常に理解し難い。どの部署の誰と誰が組んで、どの位置に張り込んでいるとか、どこから内部に進入して何階のどの部屋にいるとか、文章をスラスラ読みながら理解するのはちょっと骨が折れます。

 これって…本来こういう悩みを上手く解決出来るのが電子書籍だと思うんですよね。例えば本文を読みながら、いつでもワンタッチで組織図や人物相関図が呼び出せる。新しい人物が登場すると相関図にも自動的に追加される。さらに文中の人物名にタッチすると、組織図や相関図の中のその人物に該当する部分が点滅もしくは反転するとか。

 また、潜入シーンでも建物周囲や内部のマップが簡単に呼び出せて、人物名に触れば現在どこにいるか教えてくれるという機能があると便利だし面白いでしょうね。

 単に文章を読ませるのなら紙の本で十分。こういうデジタルならではのメリットや楽しさが享受出来るのなら電子書籍も大いにアリでしょう。っていうか、TVゲームのAVG(アドベンチャーゲーム)やRPGでは20年以上前から当たり前の機能だと思いますが、電子書籍ではどうなんでしょう?私は利用しないので詳しく分かりませんが、今の時代、当然あって然るべき機能だと思いました。やはり出版社のアタマではこういう発想は出ないのでしょうかね…?

 ところで本作は既に2011年にドラマ化されたそうです。美咲=多部未華子、基子=黒木メイサというキャストはイメージ通りで悪くないと思いました。ただ、DVDをレンタルして見てみたいと思う反面、クライマックスの新宿大パニックや歌舞伎町完全封鎖、歌舞伎町大爆破シーンが原作のスケールのまま再現されているとはとても思えません。ドラマ深夜枠だったし(悲) 

 久々に映画化や続編を望みたくなる作品でした。


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あの世からの警告…?

2014-03-25 Tue 19:40
 先週の3連休は、日帰りでちょっとだけ遠出するつもりでした。

 ところが1日目、金曜日の朝起きると右足に原因不明の激痛。まぁ初日はのんびりしたいと思いましたので、読書中心の1日を過ごしました。

 しかし足の痛みはその後みるみる増し、結局3日間とも歩行困難な状態に。せっかくの予定は儚くもパーとなりました。

 ところが連休明け、今週月曜日になると、激痛は嘘のように消え去り、ほぼ元通りに回復しているではありませんか。

 こういう時、昔は冗談で「神の稚拙な嫌がらせ」と考えていました(特に意味はありません・笑)。しかし最近は私も成長したので(?)、専ら『「出かけると大怪我(もしくは死亡)するから大人しくしていなさい」というご先祖様からの警告ではないか?』と思うようにしています。…まぁ神様とか仏様とか信じるタイプじゃないんですけれど(笑)

 実際、こんな足でちょっとした山道を歩くのはかなり危険。大怪我する可能性は極めて高いんですけれどね。


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読書漬けの春…?

2014-03-24 Mon 00:00
 私事で恐縮ですが、先日、法事がありました。

 集まった親戚の中には、昔から読書が大好きな叔母もいました。久々に本の話を交わすと、お互いの好きなジャンルも似ているようでしたので、後日何冊か交換しましょう、ということになりました。

 そして最近、届けていただいたのがこちら。


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16冊もある~!!いや、そのくらいなら集中して頑張れば2ヶ月くらいで読了出来そうですが、よく見ると湊かなえに誉田哲也…とっくに読んだタイトルもチラホラ(笑)


 こういうの、嬉しいんだか残念なんだか…複雑な心境です(笑)

 でもこのように、本を通して誰かのセンスに触れるのって、まるでその人の家か部屋かバッグの中を覗き見るような面白さがあるものですね(笑)




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“勢子”を知っていますか?

2014-03-21 Fri 05:56
 突然ですが、“勢子(せこ)”をご存知ですか?

 デジタル大辞泉によりますと、

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勢子
【せこ】
狩猟に際して野獣を追い出したり包囲して一方に誘導する人々をさす言葉。(以下省略)
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だそうです。現代社会、特に都会で暮らしていると狩猟自体に馴染みがありませんから、知らなかった方の方が多いと思います。私は最近、新聞の中でこの言葉を見つけました。そしてこの2文字をひと目見た瞬間、ある高校時代の思い出が鮮明に甦りました。


 高校3年の夏、私は大学進学希望者を対象とした、学校主催の夏期講習に参加しました。他のクラスの生徒たちと同じ教室に集められて国・数・英の3教科を受講したのですが、参加者の中に“勢子”という名字の生徒がいたのです。ところがなぜか先生ごとに彼の呼び方が違う。

数学教師は「セコ!」
英語教師は「(自信無さ気に)…セシ」
そして国語教師は…何と「セイシ!」

当の本人は何と呼ばれようが訂正することなく、3パターン全ての呼び方に対し素直に「ハイ!」と返事をします。国語の授業では彼が指されるたびに、同じ発音の別のモノを連想した生徒たちが笑い、数学と英語では「本名を名乗れよ!」という野次が飛ぶ。私は常識的に日本語の専門家である国語教師の呼び方が正しいんだろうな、と想像するとともに、いくら自分で選べないとはいえ、名字が“セイシ”だなんて可哀想だな、と思っていました。

 結局、彼とは同じ教室で授業を受けただけ、特に仲良くなったわけではないので彼の真の名字(読み方)は未だ謎のままです。しかし今思うと、“勢子(セコ)”という仕事(役割)の人が昔から存在したということは、やはり彼の名字も“セコ”であった可能性が高いのではないか?と思った次第です。

 教師によって呼び方が違う、自分が担当するクラスの生徒の名前を知らない、なんて今考えると極めてお粗末ですが、当時は良くも悪くも学校・保護者ともに大袈裟に人権云々騒ぐ風潮はありませんでした。教師もほとんど気にしなかったのでしょうね。

 また、「セイシ」と呼ばれて「いえ、私の名はセコです!」といちいち反論したところで、周囲の生徒たちはそのたびに面白がって騒いだことでしょう。本人はきっと中学くらいから嫌というほど経験してきたはずですし、いい加減反論する気も起きなくなったのかな、と思いますね。

 それに比べ、今はどちらかというと他人に無関心な社会だし、高校生の精神年齢も昔に比べて概ね上がっていそう。何よりも学校が人権云々には過敏でしょう。あのような現象はもう起こらないのかも知れません。


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震える牛(ややネタバレあり)

2014-03-20 Thu 00:00
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 相場英雄著「震える牛」(小学館文庫)を読了しました。読むべき順序が逆になってしまいましたが、相場英雄ものは「血の轍」に続き2作目です。

 物語は…

 警視庁捜査一課継続捜査班の田川は、発生から2年が経ち未解決となっている「中野駅前居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。初動捜査では、その手口から犯人を金目当ての不良外国人に絞り込んでいた。
 しかし田川は事件現場周辺の目撃証言を徹底的に洗い直し、居酒屋で偶然同時に殺害されたかに見える2人の被害者には関連があり、計画的に殺害されたのではないかと推理。捜査を進めると、事件の背後には大手ショッピングセンターの地方進出に伴う地元商店街の苦境、消費者の健康や安全を軽視した大企業による食品偽装などが見え隠れして…。

 主人公の警部補・田川の敵は、肉屋から発展して業界最王手のショッピングセンターを経営するまでに成長した大企業や、その関連企業。BSE問題や一昔前のミートホープ事件を思い出させる、食肉業界に巣食う問題をベースに創作された質の高い小説です。敵は警察や警察OB、政治家らと深く繋がっており、結構面倒くさい。案の定、ラストでは…というか「血の轍」もそうですが極めて曖昧なラストでした。水戸黄門の印籠的なスッキリ爽快なフィニッシュを期待してしまうと見事に裏切られ、モヤモヤしてしまいます。著者の作風なのかも知れませんが、どうもスッキリしませんでした。

 私個人的には本作よりも「血の轍」の方が数段面白かった…かな?


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ペラペラ人間が天空の城を破壊する件

2014-03-19 Wed 00:00
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※撮影:管理人(2009年10月)


 日本百名城のひとつ、兵庫県の竹田城跡…そう、“日本のマチュピチュ”とも呼ばれ映画やドラマ、CMなどの撮影場所として有名になった、あの“天空の城”に、昨年辺りから大勢の観光客が殺到しているそうです。

 この竹田城跡、実は私も2009年秋に訪れたことがあります。日本百名城に興味を持ち、時間を作ってはひとつひとつ訪れ、ちょうど10番目に初対面したのがこの名城跡でした。

 姫路駅から播但線に揺られること約1時間半、まるでゴーストタウンのような当時の最寄駅周辺の様子に驚き、営業中の商店や食堂を発見することなく腹ペコ状態で約30分、山道コースから城跡を目指しました。その甲斐あって(?)山頂はどこに立ってどの方向を眺めてもベストビュー。石垣しか残らない、ドラクエの廃町を彷彿させる竹田城跡は600年前の様子を想像するのに十分なエネルギーに満ち溢れ、天守跡に立って目を閉じれば天下を取った将軍様の気分に浸れそうなムード。思わず空腹を忘れたものです(笑) 日本百名城の50近くを訪問済みの現在でも、私にとってこの竹田城跡はナンバー・ワンの名城なのです。

 ところが残念なことに、件のブームに乗った多くの観光客が押し寄せたことで、様々なトラブルも起こっているようです。特にマナーやルール無視の輩による迷惑行為。彼らが頻繁に立入禁止エリアに侵入することで貴重な石垣や山そのものが傷んでしまうのです。

 そうは言っても、地元は観光客増により経済的に潤うわけで、そんな迷惑な輩でもどんどん町を訪れてお金を落として欲しいのかも知れません。竹田城跡のみならず世界中どの観光地にも似たようなトラブルは付き物なのだと割り切り、今後上手に対策を立てて実践すれば良いだけのことと言われればそれまででしょう。

 それでも名城ファンの一人として、私はこの素晴らしい竹田城跡が心無い輩にこれ以上汚されることは望みません。そういった問題を特集するテレビ番組が放送されるたび、もう見たくない!という気持ちと、日本中の人々に現状を知って欲しい!という気持ちが入り混じり、とても複雑な気分になります。

 これはあくまでも私個人の考えですが、こういう貴重な場所でも平気でマナー、ルール違反する輩の人間性って、ホント薄っぺらに見えてしまいます。普通は名城に興味を持ったら、その歴史や石垣を含む建造物についても詳しく知りたくなり、学び、価値を知る。そうすることで名城を尊重する気持ちが芽生えるものです。登山するようになって自然全体を尊重する気持ちが芽生える。スキューバダイビングを始めて海が生命の源たる所以と対面し、海水浴に行ってもゴミを持ち帰るようになる。好きなサッカーチームを真剣に応援したい気持ちをスタジアムのゴミ拾いという行為で表す…。山でゴミを持ち帰る人は、海でもサッカースタジアムでも同じことをすると思いますし、その逆も極めて自然な流れ。

 つまり人間、趣味でも仕事でも何かを極めたいと願う気持ちが心を磨き、その人の人間性を高め、厚みを作るものだと思います。しかし端からそんな面倒臭いことには蓋をして、ただ流行りものに飛びつき、上っ面を撫でただけで極めた気になり、満足する…人生経験の乏しい幼児ならともかく、いい年した大人でマナー・ルール違反して平気な輩の多くはそんな連中なんだろうな、と想像した次第です。それって傍から見たら“ただそこに行って、SNSに近況アップしただけ”の、中身のないペラペラ人間ですよね。

 それにしても…本来、雲海に浮かぶ“天空の城”を見たいのなら、竹田城跡じゃなくて、播但線の線路を挟んだ反対側、朝来山に登れっつーの(笑) 一時頻繁に流れていたGoogleのCMの演出も誤解を招きやすい作りでした。名城ファンではない、単にあの風景を見たいだけの“一見さん”なら、汗水垂らして朝来山に登る方が、ずっとレアで自慢出来る画像を撮影出来ますよ(笑)


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四つの嘘

2014-03-17 Mon 20:00
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 大石静著「四つの嘘」(幻冬舎文庫)を読了しました。友人から借りた本で作家さんとも初対面、あまり期待していませんでした。しかしさすがは初出が新聞連載、惹きつける力は抜群です。あっという間に読み終えてしまいました。

 物語は…

 ニューヨーク在住の平凡な日本人主婦・美波が現地で起きたフェリー事故で死亡。高校時代の元カレで外交官の圭史と不倫中の事故だった。この事故をきっかけに、別々の人生を歩んでいたかつての彼女のクラスメート3人…淫乱に生きるしかない詩文、平凡に生きるしかない満希子、仕事に生きるしかないネリ…彼女たちが23年ぶりに再会することになり、再びお互いの運命が絡み合ってゆく。

 ちょっと違うかも知れませんが、1985年公開のアメリカの青春映画「セント・エルモス・ファイアー」を思い出しました。ある仲間の事故をきっかけに仲良しグループが再会。悩み、傷つき、成長してゆく…みたいな。細かい部分はかなり異なりますが(笑)

 主要登場人物4人は全て女性ですが、男性が読んでもどこか切なく懐かしい。とても共感出来るお話でした。思春期は誰でも、今思えばつまらないことに執着したり、意地になったり、どうしても越えられない壁に悩んだりしたはずです。それが歳を取り、人生経験を積むことでいつの間にか越えられていたり、どうでもよくなったり、素直に受け入れられたり、時にずっと根に持ち続けていたりするもの。多感な高校時代を共有した彼女らが41歳になって再会し、何を感じるのか?当時からそれぞれ抱いていた心のわだかまりと、いかにして向き合うのか?とても面白かったです。

 それにしても、コレを読んでしまうと…私なんか高校時代には何も考えていなかったんだなぁ、と気づいてしまいますね(笑)

 ちなみに本作、過去にドラマ化済み、DVDも発売中だそうです。でもキャストがあまりにも私のイメージとかけ離れているので、見るのはやめておきます(笑)


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四つの嘘四つの嘘
(2014/02/14)
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昭和しぐさ

2014-03-16 Sun 00:00
 最近ネットで「昭和しぐさ」が話題になっているようです。

 「昭和しぐさ」とは、例えばお互いの傘を外側に傾けてすれ違う「傘かしげ」のような、江戸町人に由来する行動哲学「江戸しぐさ」の昭和版として一部のネットユーザーの間で楽しまれている、いわゆる“昭和あるある”です。昭和の時代には誰もが普通に行っていたのに、いつの間にか廃れてしまった懐かしの行為でもあります。

 この「昭和しぐさ」、ツイッターに投稿されたネタの中には「カラーヒヨコ」「ツインファミコン」のように、「それは“しぐさ”じゃなくて“ヒット商品”じゃん!」というちょっと違和感のあるものや、世代によっては全く知らないものも少なくありません。しかし私はほとんどのネタに思わず爆笑してしまいました。中でも特に気に入ったのが…

・テレビ番組を録音
→やったやった!(笑) 特にアニメや特撮ヒーローもののテーマソングをラジカセで直録しましたよ。ウチではこの手法を“静かにしろ作戦”と呼んでいました。でもそういう時に限って兄弟が何か喋ってしまい、録音失敗してしまう。怒り狂って兄弟をボコボコにすると、親に言いつけられて私もボコボコに…(笑)

・一度爪を折ったビデオテープにセロテープを貼って再録画
→だって、子供はお小遣いが少ないのでコレしないとどうしようもありませんでしたよ。初期のビデオテープって1本2,000~3,000円くらいしましたし。もちろん音楽用カセットテープでもやりました。TDK(?)の1本1,000円くらいするメタルテープや後のMDは、爪を本体に格納可能でしたから嬉しかったなぁ。

・CDレンタルする時に、曲の長さを足し算し、片面にいれる曲の合計が23分40秒くらいになって、46分テープ買うか60分テープ買うか悩む
→あったあった!(笑) メーカーによっては46分テープでも足りてしまうんですよ。でもレコードと違いCDの場合は、どこがA面・B面の境目か?音楽情報誌などで調べる必要がありました。その結果A面6曲、B面4曲で、5曲ずつなら46分テープで余裕なのに!B面だけやたらと余っちゃうじゃないか!チクショ~!!なんてこともありましたね。

・友達の家にはアポなしで突撃し、玄関の前で「あーそーぼー!!」と叫ぶ
→私は上品に「あそびましょ!」派(笑) 当時の小さい子供なんて学校以外は基本的に予定なんてなかったので、これで十分だったのです。携帯もなかったしね。


 こうなると思わず自分でも考えてみたくなります。昔を思い出しながら幾つか考えてみました。

・クラスでエロビデオが回ってくるが、自分はベータなので諦める
・土曜の朝はワールドプロレスリング派、太陽にほえろ派、金八先生(シリーズ)派で議論
・本当は全員集合派だが、空気を読んでひょうきん族派を装う
・レコード録音中に針が飛んでやり直し
・「絶交切~った!」
・嘘をついた奴を仲間外れ
・高価な文房具を持ってきた奴を仲間外れ
・学校のトイレでウ○コする奴を上から覗く
・学校のトイレでウ○コをわざと流さず、第三者を装って騒ぐ
・ジャンプを近所のパン屋で土曜に買って自慢する
・ジャンプを土曜に売ったことがバレて、パン屋がジャンプを扱わなくなる
・小便/大便をクラスで漏らして先生の気を引く
・好きな女子が遠足のバスでゲロするのを見て冷める
・旅行のお土産はもちろんキーホルダー(世代によってペナント、バッジも)
・走り高跳び用のマットでプロレス
・インレタ(インスタントレタリング)でカセットテープのタイトルを作る
・鈴木英人氏のイラストのカセットレーベルを使いたがる


子供だから仕方ないとはいえ、今思い出すとどれもスケールが小さ過ぎるし、下らな過ぎ(笑) でもどれも愛すべき大切な行為であり、思い出。当時はこんなことに一生懸命こだわっていたんですね。

 そして今、これらを読んだ私の笑い方って、昔ドリフのコントを見た時のそれにそっくりだということに気づきました。「昭和しぐさ」…ぜひとも無形文化遺産登録を実現させたいものです(笑)


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フェアじゃないペプシNEX ZEROのCM

2014-03-15 Sat 00:00
pepsi


 最近ペプシによる、ペプシNEX ZEROとコカ・コーラゼロの比較CMが盛んに放送されています。

 2020年の東京五輪が決定したIOC総会を思い出させる大会場で女性プレゼンテーターが「ペプシ!」と発表。青いブレザーを着たペプシ派が歓喜する…というアレです。

「500名を対象に、コカ・コーラゼロとの飲み比べを実施。その結果、61%の人が新しいペプシNEX ZEROの方がおいしいと答えました。この勝利は偶然なのか。必然なのか。すべての人がペプシNEX ZEROを選ぶその日に向けて、私たちの挑戦はつづきます」(ペプシHPより)

何だか妙にリアルに見えますが、コカ・コーラゼロ派(ペプシNEX ZEROも決して嫌いではありません)の私はどうしても納得出来ません。そこで、このCMがどの程度信用出来るものなのか?ちょっとだけ考えてみました。なお、これ以降は全て私独自の見解です(笑)


 まず、この調査結果を得るために、ペプシは正式なアンケート調査をしたのか?という疑問。これについては、ホームページに詳細が掲載されていました(CMでも小さく表示されているかな?)。

(調査概要)
・日時:2013年12月17日~2014年1月7日のうち7日間
・対象者:都内のコーラ飲料週1回以上飲用者500名
・手法:製品名を隠した味覚調査
・質問項目:どちらの方が「おいしい」と思われますか?
・調査機関:㈱シー・エンド・シー


調査を実施した㈱シー・エンド・シーという企業については、HPをざっと見た限り特にペプシと深い関係にある企業かどうかは分かりませんが、とりあえず問題なしとしましょう。では次に、肝心の調査データは信頼出来るものか?というと私は違うと思います。

 まず「対象者:都内のコーラ飲料週1回以上飲用者500名」という部分。コカ・コーラゼロが昔ながらの(コカ・)コーラそのものの味なのに対し、ペプシNEX ZEROの味は独自のフレバー付きコーラというのが私の受ける印象です。さらに言うと、ペプシはロイヤルコークやヴァージンコークなどの、いわゆる“ニセコーラ”(笑)よりもちょっとだけクオリティーの高いコーラモドキ。もちろんそんな味を好みペプシを愛飲する人も多いのでしょうが。

 つまり、大まかながらも私は

コカ・コーラ=保守派・中高年層中心に支持
ペプシ=革新派・若年層中心に支持

と考えています。

 しかし今回の調査対象者は都内(在住?)の人のみ。都内在住者は地方在住者に比べ、新しい価値を受け入れやすい人が多い。つまりペプシ有利ということ。500というサンプル数も少ないし、対象者の性別や年齢、職業、ライフスタイルも謎。要するにフェアな調査だったのかどうかは当事者以外誰にも分からない。もしかしてペプシに都合よい結果が出るようにアンケート対象者を絞ったのでは?などといくらでも疑えるわけです。

 さらに勘繰れば、この500名はどのように選んだのか?もしかしたらペプシのメールニュース登録者やオンラインストア利用者、つまりもともとペプシ社やペプシ製品のファンであった人を対象に調査した可能性だって考えられます。

 これは言い換えれば、コカ・コーラが(表向き)全く同じ条件でアンケート調査を行っても、真逆の結果が出せるということです。

 そして「どちらの方が「おいしい」と思われますか?」という質問方法も微妙です。「おいしい」と判断する基準は人によって違います。ひと口飲んだ時のインパクトだったり、飽きのこない味だったり、単純に好きな味だったり。極端な話「ペプシNEX ZEROはインパクトが強くて好き。でも毎日飲める飽きない味はコカ・コーラゼロかな?」という人が、あえて1票投じろと言われて渋々ペプシNEX ZEROを選択したのかも知れない…。

 
 まぁ、たかがCMですし、あまり難しく考えても楽しくありません。でも何の疑いも抱くことなく「ペプシの方が絶対的に美味しいんだね!」と信じてしまう視聴者も多いでしょうし、ライバル商品の商品名まで晒して貶めるのなら、もっとフェアにやるべきだ、と思った次第です。

 ペプシといえば昔、ステージでコーラ(と思しきドリンク)を飲んだMCハマーが突然バラードを歌い出す、という比較CMが大きな話題になりました。同じ比較CMでもあのくらい遊び心に溢れた、ジョーク要素の強いCMなら大歓迎なんですけれどね。

 あのハマーのCM、今では知らない若者も多いと思うので、リメイクしてみたらどうでしょう?例えば劇場公演中のAKB48メンバーがコーラを飲んだ途端、デイブ・ムスティン張りのダミ声でメガデスを歌い出すとか、ももクロがライブ中、同様にロブ・ハルフォード張りのハイトーンボイスでジューダス・プリーストを歌い出す、みたいなCMなら、幅広い層にウケると思うんですが(笑) 現在放送中のCMよりも断然愛されると思いますよ(笑)



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柳原可奈子の好感度が高い理由

2014-03-14 Fri 00:00
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 以前から私の周囲には、タレントの柳原可奈子が好きだ、好感が持てる、他のデブタレは無理だけど彼女とならヤ○る(笑)という人が多いです。

 私は彼女には特別興味なかったのですが、言われてみると確かに他のお笑い系、特にポッチャリ体型の女性タレントの中では好感度が頭一つ抜きん出ているように感じます。それはなぜか?

 顔が可愛らしい、性格が良さそう、芸が面白い…感じ方や評価のポイントは人それぞれですが、私が最も良いと感じるのは、彼女のファッションセンスです。ただしここでいうセンスとは、流行のブランドや色柄云々ではありません。あくまでも自分の体に合ったものを、キチンと着こなしているという意味です。

 私はかつてかなりの巨漢(?)でしたので、デブの心理については割と理解しているつもりです。

 例えば、デブは自分が着られるサイズの服と出会うと嬉しくて、デザインや色柄、ブランドや値段にはあまりこだわらずに即買ってしまう傾向が強いと思います。更にその際、ピッタリサイズよりも一回り大きなサイズがあると、そちらを選ぶ可能性も高い。なぜなら“近い将来、もっと太っても着られるから”(笑) そう、デブは服に合わせてダイエットするという発想はほとんどないのです(笑)

 また、シャツを着る際は、ほぼ“イン(シャツをズボンの中に入れる)”しません。確かに“イン”するのは昭和っぽい、ダサいという意見もありますが、デブの場合はそれよりも、“イン”すると出っ張ったお腹の形が目立ってしまうから、“イン”しない方が体型が誤魔化せて痩せて見えそうだから、という発想です。…シャツ1枚分でも外に出した方がウエストが楽だから、という理由もあるかも(笑)

 その結果、傍から見ると何となくだらしない人に見えてしまう。清潔という印象もあまり与えられないかも知れません。しかし柳原可奈子を見ると、いつも体型に合ったサイズの服を着ているように感じます。最近あまり見ませんが、ブティック店員ネタを演じている時の彼女も、サスペンダー付きの半ズボンにシャツを“イン”という衣装が多かったような…。これだと体型は誤魔化せませんが、逆にそれが可愛らしく見えることもあります。少なくとも私はそういった彼女の服の着こなしに好感を持ちます。まぁ、もともと自分を知り尽くしていて、自分の体型ともしっかり向き合える人なのでしょうね、彼女って。

 男性も、服装はキツくない範囲で体型にピッタリ合ったサイズのものを着る方がカッコよく見える、なんて聞いたことがあります。ある程度他人の目を意識する必要がある人であれば、客観的に自分の体型と向き合い、彼女のように自分を知る必要があるかも知れませんね。


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虚像の砦

2014-03-13 Thu 02:39
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 真山仁著「虚像の砦」(講談社文庫)を読了しました。

 内容は、腐敗した民放キー局の報道番組の熱血ディレクターと、バラエティー番組の“視聴率男”プロデューサーの視点から、報道の役割、真の娯楽の意味などテレビ局が抱える問題点を描くというもの。

 作中に登場する事件やテレビ局、タレント、団体など、明らかに元ネタは実在するアレだろうな、と想像出来て楽しい。

 テレビ局の在り方、存在意義といったテーマを、政治家や行政との関係を交えながら上手く面白い作品に仕上げたな、といった感じの作品でした。

 唯一の不満は、結局あの日本人誘拐事件はガチだったのか?それとも自作自演だったのか?ハッキリしなかったことです(笑)


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【TODAY'S PIC UP ITEM】

虚像の砦 (講談社文庫)虚像の砦 (講談社文庫)
(2007/12/14)
真山 仁

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黒いシャツを着る理由

2014-03-12 Wed 00:00
 たまにテレビ番組で、地方の農村や離島の漁村などに住む男性たちと、都会からやって来た嫁候補者たちとのお見合い企画が放送されますが、私はこれを見ていてあることに気づきました。どういうわけか男性陣で黒いワイシャツ(以下:シャツ)を着る人が少なくないのです。

 慣れないスーツに身を包んだ地元男性たちが港に整列し、船でやって来た嫁候補者たちを温かく迎える…番組冒頭でよく見るシーンです。男性陣は基本的に漁業・農業・酪農などの従事者ですから、スーツを着る機会はほとんど無いはず。それでも“お客様”をもてなしたい一心で、綺麗な恰好でお迎えする…そんなシーンは見ていて好感を覚えます。

 しかしその中に少なからず、ちょっと派手目のスーツや色柄もの、特に黒いシャツを着る人がいる。穏やかな地方の村で、方言丸出しの素朴な笑顔の男性たち…が、黒いシャツ?!この違和感の理由を私なりに想像してみました。

 まず、なぜ彼らは手に入りやすい白いシャツではなく、わざわざ黒いシャツを求め、大切な機会に着たがるのか?それは“その方がカッコいいと思うから”。それしか考えられません。

 ではなぜ、白よりも黒いシャツの方がカッコいいのでしょう?勝手な想像で恐縮ですが、恐らくテレビ(ドラマ)で見る暴力団や不良(チンピラ)、または売れっ子ホスト、視聴者に媚びないロックミュージシャン、着飾ったイケメンタレント、マスコミのインタビューに答える柏の通り魔(笑)などが黒いシャツを着ているというイメージを持っているからだと思います。彼らの(暴力的な)強さ、自由で破天荒な生き方、女性にモテそうな雰囲気などを見ているうちに、このような人たちを“カッコいい”と感じ、憧れる。これがモテる男性像なのだと信じ、真似すればオレも女性にモテるのでは?…そう発想した結果が、あの光景なのかな?と思いました。

 しかし黒いシャツにスーツファッションという男性に抱く一般人の印象とはいかがなものでしょう?アンケートを取ったわけではありませんが、恐らく“怖そう”“悪そう”“ヤバそう”といったネガティブな感情が多数派と想像します。しかも悪いことに、その理由は先の男性たちが“カッコいい”と感じる理由とほぼ同じですから困ったものです(笑)

 そもそもお見合い企画に参加する女性は、なぜイイ男なんて選り取り見取り状態の都会で結婚相手を探さずに、わざわざ農村や離島にやって来るのか?それはもちろん、漁業や農業や酪農という仕事と、それを生業とする男性に強い関心を持ち、彼らとの縁を求めているからです。ホストやイケメンタレントのような人は最初から求めていないはず。ならば逆に白いシャツと落ち着いた感じのスーツで清潔感や誠実さを強調した方が好印象を持たれる可能性が高いでしょうね。人は会って最初の数秒間で相手の印象が決まる、とも言いますし。

 これはお見合い番組に限りません。例えばある会社の営業マン。取引先との間に強い信頼関係を築き上げた後なら、彼がどんなシャツを着ても相手の気分を害する可能性は低いでしょう。しかしそれ以前の状態で自分のセンスを強調し、好きなものを自由に着るのはちょっと危険かも知れません。業界の性質にもよりますが、例えばピンクのシャツを「お洒落でよい、イケてる」と感じる人もいれば、「チャラい、信用出来ない」と感じる人もいます。年配者の中には「ピンクだなんてコイツはオカマじゃないか?コイツとは取引したくない」と偏見を持つ人もいるでしょう。

 お見合い番組でも仕事でも、よほどファッションセンスのよい人でもない限り、自分のセンスを過信したり個性にこだわったりするよりは、むしろTPO優先でまとめる方が好ましいでしょうね。


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BOSE 2

2014-03-11 Tue 00:00
 1年間お世話になった美容室が閉店すると知り、慌てて最後の散髪に行きました。


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せっかくなので約4か月ぶりに再び坊主頭(といっても6ミリほどですが)にしてもらいました。やはり自分が想像するほど他人から好意的に見られない、中途半端に長い髪よりもウケがよいし、自分自身頭も心もスッキリして気持ちよいです。

 それにしても…約9年間お世話になった美容室が閉店したと知った時もショックでしたが、直後に同じ場所に開店したこの美容室もたったの1年間で閉店してしまうなんて…寂しいし、それ以上に次はどこで髪を切ってもらおう…?悩みます。

 こうなったら久々に床屋さんに回帰するのもよいかも知れませんね。髭剃り、耳かき、耳の産毛剃りでキモチよくなれますし。特に耳の産毛剃りは最高でした。意外と知らない人が多いみたいですが、耳たぶや耳内部の産毛剃りは究極にキモチイイです(笑)


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紙の本主義者的電子書籍批評

2014-03-10 Mon 00:00
 「電子書店サービスが終了したら、買った本は読めなくなるの?」という興味深い記事を読みました。そして…やはり私は誰に何と言われようが今後も“紙の本主義”を貫く!と決めました(笑)


【参考】
2014年03月03日 11時30分
電子書店サービスが終了したら、買った本は読めなくなるの?
http://news.ameba.jp/20140303-194/


 最近、電子書店を手掛ける企業がサービスを終了する、というニュースが相次いでいます。中でも2月の、事業再編を進めるソニーが北米・カナダで展開するReaderStoreを3月末で終了、楽天のKoboがこれを引き継ぐという発表は、電子書籍事業を世界的に展開していた企業の撤退として世界中に大きな衝撃を与えました。

 詳細については当該記事(リンク先が消滅していたらスミマセン)を読んでいただくとして(分かりやすく面白い記事です)、私はこれを読み色々なことを考えました。

 そもそも現在のような電子書籍(書店)サービスは、ネット環境の発達とともに生まれた、それまで存在しなかった新しいビジネスです。出版社や通信会社、メーカーなどの多くの関連企業は儲かりそうだから、とか後々ビッグビジネスに成長した時に乗り遅れたくないから、といった理由からとりあえず一枚噛んで様子を窺ってきました。メディアもこれまで電子書籍(市場)は好調で、先行き明るい的ニュアンスのニュース中心に報道してきました。

 しかし実際は出版社が最終的にどうしたいのか?方向性がイマイチ見えない。コンテンツホルダーとして何もしないわけにはいかないからとりあえずやらなきゃ、という感じに見えますし、依然問題点も多いまま。やがて儲からないと判断した企業が撤退し、体力の無い企業が淘汰され…最近ようやく一つの結論が何となく見えてきたのかな?と感じます。…えっ?“電子書籍元年から2、3年しか経っていないのだから仕方ないだろう”って?

 確かに出版業界では2011年頃を“電子書籍元年”と称していた人が多いです。当時は高性能のスマホやタブレット端末が普及し、電子書籍をより楽しみやすい環境が整ったため、期待を込めてそう呼んだのでしょう。

 でも私が知る限り、2004年頃も“電子書籍元年”と呼ばれていましたよ(笑) 当時は幾つかのメーカーから電子書籍専用端末も売り出され、電子書籍市場の拡大を予感しました。その代表が松下の∑Book、ソニーのLIBRIeです。今思えばiPadやKobo、Kindleなどとは比較にならないチンケな代物でしたが、当時の関係者はもちろんこれらを本気で売り出したかったはずです。そして携帯電話もFOMA回線やパケット定額制など、コンテンツを楽しみやすい環境が整い始めた時期でした。

 結局、試行錯誤した結果、まだこの程度のマシンやインフラでは電子書籍を大々的に普及させられないと見切られ、これら専用端末は早々に消えてしまいました。携帯電話も書籍コンテンツを楽しむには画面が小さく適さなかったため、技術の進歩を待たざるをえなかった。その結果、今までのことは“なかったこと”にして(?)改めて2011年を“電子書籍元年”として再スタートしたかったのでしょうね。だから近い将来、もし現在のタブレット端末よりも数段進化した端末をメーカー各社が開発・発売したら、きっと第3の“電子書籍元年”が到来すると思います(笑)

 でもそうなると、ひとつ気になることがあります。その忘れ去られた∑BookやLIBRIe用に集めたコンテンツ(確かSDカードやメモリースティックにダウンロードして読むタイプ)を今でも大事に保存し、繰り返し堪能している人はほとんどいないのではないでしょうか?端末が壊れる(修理不可能)、メディアが壊れる(データ消滅)、サービスが終了する、端末の性能がコンテンツの進化に追いつかない…電子書籍が便利でお手軽なのは理解しつつも、集めた書籍が読めなくなる、という現実とは遅かれ早かれ必ず対面するわけです。

 ところがこのような私の考え方は、実はちょっと誤りだったようで…今回初めて知ったのですが、電子書店で買った本(データ)については、ユーザーは所有権を得たわけではなく、あくまでも一時的な使用権が付与された状態なのだとか。となると電子書店とは“書店”でありながら本屋ではなく、TSUTAYAや漫画喫茶のようなもの。端末破損やサービス終了云々叫ぶことはナンセンスなのかも知れません。ならばなぜ紙の本と電子コンテンツの価格がほとんど変わらないのか?(笑)

 これでもうお分かりいただけたと思いますが、結局電子書籍は “趣味=読書”、“読書LOVE”なヘヴィ読者ではなく、「本なんて面倒だし読まない」という非読者、ライト読者候補を掘り起し、縮みまくり中の出版市場に歯止めをかけるための手段なのでしょうね。よく将来的に紙の本は無くなり全て電子書籍に取って代わるものと考える人がいますが、そもそも紙の本と電子書籍、同じ土俵で競えるものではありません。そりゃそうですよ。本が好きな人って、全てではありませんが好きな本やお気に入りの本は可能な限り常に身近に保存し、たまにパラパラ読み返すものです。特にコミックなんて一度読んでストーリーを知っていても何度でも読み返しますよね?半永久的に所蔵するには電子データでは極めて都合が悪いのです。

 逆に私は過去に何度も、大切な本を指されて「本なんて一度読んだらもう読まないはず。全て捨てるべき」と言われたことがあります。要するに電子書籍のターゲットって、こういう思考の人たちなんです。にもかかわらず供給元は、そんな彼らに対しても相変わらずコンテンツは(ほぼ)紙の本の二次利用。表現方法も体裁も紙の本とそう変わらないものを売り付けようとする。売れると思っている。…私には現状の電子書籍が伸び悩む原因はそこにあるように思います。

 2004年の “電子書籍元年”以来10年間、端末は進化しても中身は相変わらず出版色が強いまま。それが不思議です。いくらコンテンツホルダーが出版社でも、電子書籍は出版業界とはビジネスモデルも体裁や表現も切り離して考える時代に差しかかっているように感じます。

 ところで、私は昨年秋から読書熱が甦ってしまい、今年に入ってから3月3日までの間に12冊ほど文庫本を読みました。単純計算で5.16日に1冊ペースです。ただし、これは食事や睡眠などの時間をかなり削った上で、気合を入れまくって達成した特殊な数字。他に興味の対象があれば1冊読み終えるために10日は必要でしょう。ということは、仮に私が2週間の休暇を取り、楽しいことや美味しいもの、綺麗な風景でいっぱいのリゾート地に旅行したとしても…本なんて2冊もあれば十分足りる計算になります。電子書籍端末のメリットの一つに、1,000冊(もっと?)以上の書籍データを持ち歩ける、というのがありますが…


平凡な庶民には無用の長物では(笑)


欧米のように2~3ヶ月間の休暇を海沿いのリゾート地や高原の別荘などで静かに過ごす人や、海外を自由気ままに転々と旅するセレブならそれなりの冊数の本が欲しい。すなわち荷物を減らすために、海外で入手し難い日本語の小説を電子書店で、というのも頷けますけどね。


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損するマズい態度

2014-03-09 Sun 00:00
 歌手の華原朋ちゃんが、親しくしていた明治天皇の玄孫で慶大講師の竹田恒泰氏との関係に終止符を打ったことが報道されました。

 記事によりますと…

“竹田氏が多忙で会う機会が減ったこと、同氏がソチ五輪開催前に
1.メダルはかまない
2.国歌は聴くのではなく歌う
3.敗戦の弁で「楽しかった」はあり得ない
などとツイートしたことも原因。「『2年後の結婚を目指し一緒に頑張りましょう』みたいに言われて、頑張ろうとしていたんですが、やっぱり感覚が違った。(発言は)とても残念。いろんな意味で無理かなと思って、お伝えしました」と交際に発展する前に決断した”


…とか。

 会う機会云々はともかく、竹田氏の五輪選手へ向けた発言がサヨナラのきっかけになってしまったとは、何とも残念。以前ここでも採り上げましたが、彼の意見は正論ですし、私も概ね同感でしたから…。

 ただ、華原朋ちゃんの気持ちも理解出来ます。2月24日放送の「ビートたけしのTVタックル」を見ていたら、たまたま竹田氏も出演していました。この時の議題は五輪選手云々ではありませんでしたが、彼の発言はとにかく上から的で威圧的。テレビ用の態度なのかも知れませんが、感情剥き出しで、狂気すら漂うようでした。以前華原朋ちゃんとの交際報道で見た誠実で優しそうな男というイメージとは明らかに違う。こういう竹田氏を見たのは私は初めてでしたので、正直ちょっと引きましたね。

 こうなると、もはや彼の主張が正しい・誤りという以前の問題かと思います。あのような態度は見ていて気持ちよいものではないし、彼の近くにいたらいつか何かの拍子に、自分にもあの調子で容赦なく攻撃してくるのではないか?そう思わせるには十分かと思います。

 かく言う私にも竹田氏と似た部分は正直あると思っています。こうして客観視するとよく分かり、恥ずかしくなるほどです。彼の主張は支持しつつ、彼を反面教師に好ましくない部分を改めたいですね。


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血の轍(ややネタバレあり)

2014-03-08 Sat 00:00
血のわだち


 食品業界の内幕を描いた「震える牛」が大ヒットとなった作家・相場英雄著「血の轍」(幻冬舎文庫)を読了しました。

「WOWOWのドラマで見たが面白かった」
「特に原田泰造(ネプチューン)の演技が素晴らしかった」

そんな評価を聞き、私もドラマを見ることに。だったら先に原作を、というわけです。


 物語は…

 警察OBが自殺に見せかけて殺害される。捜査一課の海藤課長と兎沢警部補を中心に捜査が始まるが、ある理由から事件を闇に葬りたい公安部は彼らを徹底的にスパイし、ことごとく捜査を妨害しようとする。
 同じ警察の組織ながら先輩の無念を晴らそうとする刑事部と、国を守るという任務を遂行しようとする公安部の潰し合い、先回り合戦。しかも公安部で指揮を取るのは、かつて海藤の部下で兎沢が兄のように慕っていた仲間。ちょっとしたミスをきっかけに姿を消していた志水だった!

 最近、砕けた文体や言い回しの多い誉田哲也の小説に慣れてしまったせいか、最初はとにかく堅い印象。専門用語をひとつひとつ理解しながら読み進めるのがやや苦痛でした。誉田哲也とは少し違うのですが、こちらもまた警察組織や警察の仕事に関する描写が詳し過ぎるくらい書かれています。

 しかし途中から面白さがどんどん加速し、一息つくことも忘れ、気づいたら後半300ページ分くらいはほとんど徹夜で一気に読んでしまいました。かなり面白かったです。

 特にラスト付近の、どんでん返しの連続、というか応酬は圧巻です。最近、浦賀和宏のようにラストで無責任なほど大胆に全てをひっくり返す作家が多いと感じます。そういった手法はたいてい技術的に未熟な作家が好み、一時的な快楽にはなり得るものの作品の質を著しく下げるので嫌いです。

 しかし本書のどんでん返しはこれらとは質が異なりレベルも高い。湊かなえ初期の作品を読んだ時のように、一度遙か前の方のページに戻って「…なるほどね…」とプチ放心状態に陥ってしまうようなどんでん返しでした。

 ラストはちょっと中途半端、というか“このエンディングでだいたい想像出来るでしょ?”とでも言いたげな感じ。正直不満を覚えますが、最近は本、映画、ドラマともこういうのが主流のよう。昔のように全てがキレイに片づいて仲間同士の「ワッハッハッ!」という大団円的なシーンで締め括る作品ってほとんど見なくなったから仕方ないのかな?

 問題の原田泰造は、個人的には特に好きでも嫌いでもありませんが、このドラマでは何とあの人物…ポジション的にも役作り的にもかなり重要な役を演じたようです。録画済みのドラマ版を見るのがますます楽しみになりました。


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【TODAY'S PIC UP ITEM】

血の轍 (幻冬舎文庫)血の轍 (幻冬舎文庫)
(2013/11/28)
相場 英雄

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ほんとにあった!呪いのビデオ56(ネタバレあり)

2014-03-07 Fri 00:00
noroi56


 昨年11月以来4ヶ月ぶりの新作をレンタルしました。

 今回の「56」は何と水曜日リリース。私が知る限り初めてです。水曜日発売というと音楽CDが有名。これは現状月~日曜というオリコンウィークリーチャートの集計期間内で、火~日曜までの6日間に売れた枚数がカウント可能なベスト発売曜日だからです。オリコンには映像ソフトランキングもありますから、もしかして今後「ほん呪」もオリコンウィークリー1位を狙う、とでも言うのだろうか…?


【大女】<ゾクゾク度:B>
 居酒屋のバイトを辞める投稿者のお別れ会という名目で、バイト仲間ら4人で旅行した時の映像。関東近郊(神奈川?)にある2階建てコテージで酒盛りをしていると、ある友達の体調が悪化、先に2階へ上がり寝てしまう。その様子を投稿者が見に行くと、金縛りになった彼を覗き込むように大きな女が!!


 若者の酒盛り・発泡酒・霊に気づいた瞬間驚いて逃げる…いきなり「ほん呪」3種の神器(?)が揃いました(笑)

 問題の大女は映像合成臭プンプンですが、腰を折り曲げた状態でもかなりデカいので不気味ではあります。

 しかし私なら絶対に2階に様子を見になんか行きませんね。幽霊が怖いから?いえいえ、その間に1階に残ったチャラい唇男が可愛いオネエチャンとHなことを始めそうで悔しいからです(笑)


【あるはずのないモノ】<ゾクゾク度:B>
 あるカップルが真っ暗な山道をドライブしている時の映像。突然車に衝撃を感じた男性が周囲を確認しに行く。すると近くに落ちているヘルメットと、穴が開いて破損したガードレールを発見。どうやら以前ここで事故があったようだ。すると落ちていたヘルメットの中に…!!


 一瞬血塗れの男の顔が、というオチ。そんなに怖くないし、連続して撮影者が驚くパターンにもちょっと顔をしかめてしまいます。

 ところで最近の「ほん呪」、個人情報保護に過敏なこのご時世でも当然のように取材対象者の電話番号や住所を聞きまくるという不自然さは減り、少しだけリアルになりました。しかし投稿者がわざわざビデオ(スマホやデジカメの動画撮影モード)を回すような状況じゃないのに延々回し続ける、という不自然さは相変わらず健在ですね(笑)


【リベンジ】<ゾクゾク度:B>
 投稿者(以下:妹)の兄(以下:兄)が急死した。兄のスマホから、彼が死の直前に友達と居酒屋で飲んでいる時の映像を発見したが、そこに不気味な現象が。兄の死と関係があるのか…?


 「大女」の投稿者といい、この投稿者(妹)といい、何となくセリフが芝居臭いですね。

 しかし居酒屋で飲んでる風景をビデオで撮るって…私は大学時代に作った自主制作映画のワンシーンのために、必要に迫られて一度だけ渋谷の居酒屋でカメラを回したことがあります。彼らはなぜこのようなシケた飲み会の映像を延々撮影するのでしょう?若者の思考は理解出来ない年齢になってしまったようです(笑)

 問題の映像は兄の顔がグニャッと変形するというものでした。


【シリーズ監視カメラ 商店街】<ゾクゾク度:B>
 夜、ある商店街の通りを撮影した監視カメラ映像。商店の軒先にやって来たホームレス風の男性が、地面に段ボールを敷いて横になる。すると…!!


「幽体離脱~っ!!」(©ザ・たっち)

そう、絵に描いたような幽体離脱が始まりました。しかし離脱したオッサンの魂は空中浮遊することなく、歩いてフレームアウト(笑) え~っ?!そういうものなの?!…かなりウケます(笑)


【手鏡】<ゾクゾク度:A>
 デート中のカップルが夜の公園で撮影した映像。手鏡を拾いハシャぐ女性が立ち止まって鏡に写る自分の顔を眺めていると、突然鏡の中に爛れた火傷顔の女性が現れる。その瞬間鏡は激しく砕け散ってしまった…!!


 よく見ると火傷といっても作り物臭いし、霊の顔もハッキリし過ぎ。でも登場する時のインパクトはなかなかのものです。鏡もどうやって割ったのか?気になりますね。


【バックカメラ】<ゾクゾク度:C>
 ある自動車に取り付けられたバックカメラの映像。立体駐車場の空きスペースに駐車しようとすると、隣に停められたワゴン車の中に、目から血を流す少年が…!!


 久々に出ました!ゾクゾク度Cネタ!!(笑) 私の中でゾクゾク度Cとは、何が映っているのかよく分からないものを意味します。「ほん呪」初期にはよくあったのですが、しばらく見ませんでした。ガチンコ投稿ばかりならC連発か?!(笑)

 私は本編で気づかず、Replayでも気づかず、画面拡大で何となく理解しましたが、これに気づいた投稿者が実在するなら凄過ぎます。


【夜の住民】<ゾクゾク度:B>
 あるバーのカウンターから客が店内の様子を撮影した映像。ふとカウンター内部、マスターの足下の方をカメラがとらえると、黒目の子供が…!!


 バーというか、場末の個人経営のスナックのようなゴチャゴチャした店。投稿者はなぜこんな映像を撮ったのでしょう?問題の黒目の子供はペラペラの絵のようです。


【リベンジ 後編】<ゾクゾク度:B>
 死亡した兄と投稿映像との関係について調査を進めたスタッフは、様々な事実を掴む。
 まず兄には死ぬ前に付き合っていた女性(以下:恋人)がいたが、そのうち二人は別れてしまい、恋人は兄の友達(以下:友達)と付き合う。しかし友達が恋人のヌード動画を撮影し、ネットに拡散したことが原因で友達と恋人は揉め、その後恋人が自殺。ヌード動画は兄を含む知り合い数名にも送信されていたが、死の直前、兄はその動画の中に不気味なものが映り込んでいることを周囲に漏らしていた。
 恋人の自殺には友達だけでなく、兄も一枚咬んでいたのではないか…?


 昨年あたりから話題のリベンジポルノが原因で自殺した女性が、動画を拡散した男たちにリベンジ、というストーリーのようです。

 最後の動画は「ほん呪」得意の“自己責任で見てね”映像。私はうっかりこれを見てしまった結果、夜中に珍しく鼻が詰まってしまいました。見なきゃよかった~(笑) 

 動画に映り込む不気味な女は、普通に出来損ないのJホラー映画の幽霊みたいでしたが、それよりも面白いのがヌード動画を拡散した友達のアパート(個人情報筒抜け・笑)をスタッフが訪ねた時の様子。部屋の中に気が狂ったような状態の本人がいるのですが、問題の映像を見せた途端に発狂!!…って、見せるなよ!!しかも深夜0時過ぎに(笑) 近所迷惑だっつーの。

 結局この友達も後に自殺。リベンジポルノなんて皆不幸になるだけだから止めようね、という製作サイドからの訴えを感じました。


 さて、今回の「56」、残念ながらずば抜けて怖いネタ、面白いネタはありませんでした。でも私は個人的に複雑なストーリーも、何話にも亘って引っ張りまくるネタも無く、シンプルで分かりやすいネタばかりでしたのでとても見やすかったと思います。正直言って今後もこの程度でよいのではないかと思いますね。


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(2014/03/05)
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グロテスク(上)(下)

2014-03-06 Thu 00:00
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 桐野夏生著「グロテスク」(上・文藝春秋)、「同」(下)を読了しました。先日友人と会い、何冊かお互いのお薦め本を交換したので、しばらく誉田哲也はお休みですね(笑)

 まず本書は…確かに面白かったし、Amazonなどネットの評価も割と高めです。しかしこれを読んで自分がどう感じたのか?感想が上手くまとまらない。お腹の中で変な生き物がモヤモヤ蠢いている感じです。読書してこんな気持ちに陥ったのは初めてですね。とてもここでまともな文章は書けそうにありませんが、何とかまとめてみようと思います。


 物語は…

 主人公女性・“私(名無し)”はスイス人の父と日本人の母との間に生まれたハーフ。しかし容姿は母に似てちっともハーフっぽくない。ブス。それに比べ年子の妹・ユリコは“怪物的な”美貌を持つ美少女。子供の頃から“私”は妹の美貌にコンプレックスを抱き、いつしか妹を“怪物的でグロテスク”と避けるように。
 そして父親は自分に似ていない、母親は弱くつまらない女、と距離を置く。名門Q女子高に入り同居することになった祖父のことも最終的には見下し、学校のクラスメートたちとも距離を置く。つまり、"私”は競争したり誰かと協調したりする努力をせず、それを正当化する理由を身に纏い自分を防御する…そんな女性。
 また、ダサく貧乏なくせに必死に周囲に追いつこうとする和恵、自分は水のように男を必要とする女、と本能のまま売春して生きる妹・ユリコ、クラス一の秀才ながら最終的に新興宗教団体に入信しテロ事件を起こすミツル、誰もが実は孤独なくせに自分勝手。身勝手な思考で相手を批判して生きる。容姿・思考・生き方、各々どこかが極めてグロテスク。そのうち娼婦となったユリコと和恵が何者かに殺されて…。


 う~ん、ダメですね。本書の魅力が全く伝わらない(笑) かと言って「ぜひ読んでみなよ!」とやすやすとお薦め出来るような内容でもないんですよね(笑) 映画やドラマ化もほぼ難しい内容だし。確実に読者を選びそうな、読者に媚びない作品だと思います。

 辛うじてひとつだけ明確にお薦め出来そうなポイントは、本書…具体的には娼婦となった和恵のモデルが、1997年に渋谷で起きた「東電OL殺人事件」の被害者という点でしょうか?事件ルポ本が好きな私としては、あの事件の被害者もこんな悩みを抱えていたのかなぁ…などと空想しながら読めて楽しかったです。

 本書の完璧な読書感想文があったらぜひ読んでみたいなぁ…(笑)


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グロテスク〈上〉 (文春文庫)グロテスク〈上〉 (文春文庫)
(2006/09)
桐野 夏生

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グロテスク〈下〉 (文春文庫)グロテスク〈下〉 (文春文庫)
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桐野 夏生

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アメリカン・ハッスル&大統領の執事の涙

2014-03-05 Wed 00:00
 私はDVDを含む鑑賞した映画と読んだ本については、ここで感想を綴ることにしています。誰かにお薦めしたいからというよりは、自分のための記録というのが目的です。

 しかし、中にはどうしても感想を上手く文章にまとめられないものもあります。単につまらないから、そこそこ面白いけれど時間をかけて文章化するのも面倒くさい(笑)、テンションが上がらない(笑)…まぁ、そんな時もありますよね。


 最近、第86回アカデミー賞の話題がチラホラ聞こえてきましたので、せっかくですからまだ採り上げていなかった2つの映画の感想を述べたいと思います。


hussle

「アメリカン・ハッスル」

 1970年代後半のアメリカを揺るがした政治家などの収賄スキャンダル、アブスキャム事件を題材にしたサスペンスドラマ。
 詐欺師アーヴィンと、その相棒で愛人のシドニーはFBI捜査官リッチーに逮捕されるが、無罪放免を条件におとり捜査への協力を持ち掛けられる。それは、架空のアラブ人富豪をダシに、カジノ利権に群がる政治家やマフィアを一網打尽にするというもの。アーヴィンとシドニーは、標的のカーマイン市長に近づくが、二人の仲を嫉妬するアーヴィンの妻ロザリンがおとり捜査の邪魔をする…。


 私の心にはヒットしませんでした。ちょっと退屈…。アメリカ人が見たらより面白いと感じるのかも知れません。


situji

「大統領の執事の涙」

 実在したホワイトハウスの黒人執事の人生をモデルにしたドラマ。
 綿花畑で働く奴隷の息子に生まれた黒人、セシル・ゲインズ。ホテルのボーイとなって懸命に働き、ホワイトハウスの執事へと抜てきされる。アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、フォードなど、歴代の大統領に仕えながら、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争といったアメリカの国家的大局を目の当たりにしてきたセシル。その一方で、白人の従者である父親を恥じる長男との衝突をはじめ、彼とその家族もさまざまな荒波にもまれる。


 「アメリカン・ハッスル」に比べるとかなり面白かったですし、よい映画だったと思います。ただ、やはり私よりもアメリカ人が見た方が間違いなく面白いと感じるでしょうね。


 CG全開のSFアクション大作ではなく、ヒューマンドラマやサスペンス映画好きだとたまにハズレ…とまでは言いませんが、“あれれ?!”な作品に当たることは珍しくありませんね。

 念のためお断りしますが、どちらもあくまでも私個人の感想です…。


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イヌは“南西”の方向を向いてウンチをする…?

2014-03-04 Tue 00:00
 3月1日放送の「世界一受けたい授業」(日テレ)という番組の中で、とても興味深いネタが紹介されました。

 1時限目の生物担当、藪田慎司先生という“イヌ博士”曰く、


『イヌはウンチをする時、南北の方向を向いてウンチをする』


とのこと。理由は地球の磁場が関係しているからだそうで、南北方向に走る磁力の線に体を沿わせてウンチすると報告されているそうです。

 番組では8匹のワンチャンに協力を要請。うち3匹のワンチャンがウンチをしてくれたそうですが、その結果…何と!3匹とも見事に北か南を向いてウンチしたではありませんか!!興味を持った私は居ても立っても居られずに、方位磁石アプリをダウンロードしたスマホ片手に、我が愛犬でも実験してみることにしました。


photo


 翌日、散歩を兼ねて自宅を出発。約5分後、早速愛犬がウンチングモードに。しかし必死に踏ん張りながら頭を向けたのは…


南西方向じゃん!!


現場で何度もチェックしましたし、帰宅後マピオンでも確認しましたので間違いありません。キレイに南西方向でした。…まぁ、最初から信じていませんでしたけれどね(笑) だって、いくらバラエティ番組とはいえ、サンプルがたったの3件でしょ?それなのにいかにも“確率10割!!”みたいなやり方はおかしいですよね。

 それとも、もしかしたら愛犬がご主人様に似て、長いものに巻かれたがらないタイプだった、とでも言うのだろうか?…まさかね(笑)


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「やり残したこと」という幻影

2014-03-03 Mon 00:00
 先日ここでも取り上げました、AKB48の“大組閣祭り”。想像以上の大規模な組織再構成は“波乱の大人事異動”だったわけですが、何と後日6人ものメンバーが自身の待遇に納得出来ずに不服申し立て。訴えが受理され、今回の異動がチャラになったそうです(うち1人は直後に卒業を発表)。

 この“救済”システムはあらかじめ約束された正規の手続きですから特に問題があるわけではありませんが、大組閣を大企業の人事異動に当てはめて楽しんでいる私はちょっと驚きました。


 不服を訴えた6人のうち何人かは、その後何らかの形でその理由についてコメントしたようです。

 それによると、グループ間の移籍を拒否した2人については、自身の転校や引っ越しなど家庭の事情が理由。あぁ、彼女たちは未成年かつ学生だったんだ、なら仕方ないか、と思う反面、そもそも芸能活動という特殊な生き方を選んだ時点で学業や日常生活の大部分を犠牲にしようとしているわけでしょ?それは違うんじゃないの?とも思えてしまいます。秋元康氏はそんな逆境をもバネに活躍してやろう、というタフネスが見たかったのかも知れません。

 それでも彼女たちはまだよい方で…別の2人(移籍1名、グループ内のチーム間異動1名)の言い分にはちょっと首を傾げてしまいました。特に

「私はAKB(現在所属中のグループ)でまだやり残したことがあるから」

という理由。これを「カッコいい!」と感じる人もいるかも知れません。しかしある程度社会人経験を積んだ人なら逆に「なに言ってんだコイツは?」と感じるのではないでしょうか?
 
 年齢やキャリアは違っても1日24時間、1年365日、使える時間は誰でも同じ。その中でいかに工夫して頑張っても(あれもこれも不満、私なんかまだまだ全然ダメだ)と、なかなか満足することはない…AKBメンバーも一般社会人も大抵はそんなものでしょう。

 今月卒業する大島優子だってコレといった後継者を育てられなかったし、前田敦子以上のAKBのアイコンにもなれませんでした。それは彼女自身不満に感じていることでしょう。でも彼女は前しか向かずに卒業を、未知なる大海原に飛び込むことを決意したはず。要するに(私は毎日100%やり残すことなく完全燃焼している。いつどうなっても悔いはない!)と言い切れる人なんてほとんどいないわけです。

 それに対し、この“やり残した”メンバーは客観的に見て、ここ数年は明らかに鳴かず飛ばずの状態。恐らく仕事ぶりについてもさほど評価されていない。このまま同じポジションに居座っても延々似たような日々を消化するだけだろう、だったら思い切って…というのが組織の考え方であり、親心なのでしょうね。

 よって、キツい言い方ですが、

「私はAKBでまだやり残したことがある」

と言われても、普通は

「何をやり残したのか知らんが、それはあなたの資質や努力や工夫に問題があるわけで、いくら現状維持を望んだところで永遠にやり遂げられないんじゃないの?だったら思い切って新天地で心機一転チャレンジしてみればいいのに」

と突っ込みたくなってしまうわけです(笑)

 特に移籍については前回書いたように、私個人はチャンスと考えるので、それを蹴ってしまうメンバー…何を考えているのか知る由もありませんが残念です。まぁ、我われには見えない事情もあるのでしょうけれどね。


 3月は一般企業でも人事異動の季節です。例えばある会社で東京本社から大阪支社へ異動の辞令を受けた中堅社員が、

「いえ、私には東京本社でやり残したことがあるんです!異動は辞退します!!」

なんて上司に訴える光景…ドラマや映画以外ではまずあり得ません。今回異議申し立てしたメンバーたちが“天の声”により近々卒業、なんてことにならないことを願いたいですね。


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「アンネの日記」破損事件に心が傷む理由

2014-03-02 Sun 00:00
 2月から東京都内を中心に、図書館や書店にある「アンネの日記」やその関連書籍が何者かに破損される、という事件が相次いでいます。

 誰が何の目的でやったのか?現時点では不明ですが、当該書籍の性質から単なる悪戯ではない政治、宗教といった民族的な動機が見え隠れします。どことなく不気味でもありますね。


 ところで皆さんは「アンネの日記」、読んだことはありますか?もし未読でしたらこの“世界記憶遺産”を一度読んでみることをお勧めします。政治・宗教抜きにしても、何か感じるものが必ずあると思うんです。

 私が「アンネの日記」を初めて読んだのは、大学時代。語学研修目的でイギリスに行く際、帰りに近隣の国々数か国にも立ち寄る予定でした。その中にはオランダ・アムステルダムにある「アンネ・フランクの家」…実際にアンネ・フランクとその家族が2年間、ナチスの迫害から逃れるために隠れ住んだ家ですが…ここを訪れる計画もあったのです。もちろん飾り窓エリア見学も(笑) 興味ありましたし、どうせ行くのなら事前に本を読んで知識を詰め込んでおく方が有意義だろう、と考えました。

 「アンネの日記」は小中学生にも推奨される本にしてはボリュームがあるし、内容を理解しながら読むには意外と骨が折れました。しかも悲惨な日々の描写は、なかなかリアルで生々しい。本を出版した彼女の父親により過激な部分が削除されたそうですが、それでも家族への憎しみや性への憧れ(いずれも思春期の少女が必ず抱くであろうレベルですが)について書かれた部分には当時少なからず衝撃を覚えました。


1


 アムステルダムの建物は間口が狭い代わりに奥行きがハンパなく深い、というのが当時受けた印象でした。私が訪れたアンネの家も入口の扉を開けるとすぐに階段があったと記憶しています。壁も床も階段も年季の入った、でも清潔に掃除されピカピカに磨かれた濃い茶色の板張り。

 結構長いその階段を上ると、突き当りに立派な本棚があるんです。それをズラすと、忍者屋敷(?)のような隠し入口が登場。その先には8畳?ほどの、やはり板張りの床の部屋。大きな木製のテーブルと椅子が数脚ありました。窓があるので結構明るかったはずです。

 そしてこの部屋の天井ですよ。奥の一角に屋根裏部屋(?)へと続く入口(穴)がある。さすがにその中を見ることは出来ませんでしたが、確かアンネはここを自分の部屋のようにして日記を書いたんですよね。この2部屋がアンネ一家のスペースだったはずです。私はしばしこの空間に身を置き、色々なことを考え、感じたものでした。


 本題から逸れてしまいましたが、今回起きた事件、例え破損されたタイトルが何であろうが、許せない犯罪であることに違いありませんが、私はたまたま「アンネの日記」を読んだことがあり、実際の現場を見ていたので、このニュースを聞いた時の無念さ、悲しさ、怒りは人一倍強かったと思っています。でも、もし

「読書なんて面倒くさい」
「学校で推奨される本は面白くない」
「内容が難しそう」

そんな理由でこの本を読んだことがない人がいて、その結果この事件を知ってもあまり興味を持てない、怒りが湧いてこない、ということがあるならば、それは極めて残念…そんなふうに思います。


 それにしても…今回改めて当時現地で撮影した写真を引っ張り出しましたが…


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アンネ・フランクの像…といってもこれでは…(笑) 昔から写真撮るのヘタクソだったんだなぁ、オレ(笑)



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ついにコンプリート!川瀬巴水―生誕130年記念―特別展

2014-03-01 Sat 00:00
 3月2日まで大田区郷土博物館にて開催の「川瀬巴水―生誕130年記念―特別展」を鑑賞してきました。

 今回展示されていたのは前期中期に続き、いよいよ後期作品群。具体的には昭和20年代、60代以降亡くなる74歳までの巴水晩年の作品たちです。

 毎回訪れるたびに受付でリーフレットを頂けるのですが、これまでのカラー印刷のものに対し、今回は何と黄色い色上質紙へのコピー(笑) 在庫がショートしたのでしょうか?評判がよく想定以上の来訪者があったということでしょうね。よいことです。

 後期は展示されている作品を見る限り、また前期のような日本全国の美しい風景中心に制作されたように感じました。中期はやや都内(東京近郊)の風景が多かったと記憶していましたので、「昭和の広重」という彼のキャッチフレーズが再び思い出されます。

 そして、恥ずかしながら今回初めて知ったのですが、彼の版画作品には非常に多くの版を用いて摺られた作品、私の想像を遥かに超えた作品が多いです。例えば入口で真っ先に目に飛び込んでくる「増上寺之雪」という晩年の作品。


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この絵は何と42度摺りなのだそうです。技術やインクの進歩もあるでしょうが、現在日本美術画のレプリカを印刷するとしてもこんなに多くの版(色)は(多分)使いません。巴水の作品にはやや暗ったい、というかくすみ気味の絵が多いと思っていましたが、それはこのように多くの版(インク)を重ねて摺るからなのでしょうね。その証拠に、「野火止 平林寺」という秋のお寺の裏側を描いた作品が、順次色を重ねつつ完成に近づいてゆく様子が展示されていたのですが、一度摺った部分に後からそれよりも明るい色を重ねて摺る、という技法が用いられていました。これも現在の印刷ではほとんどありえない手法ではないかと思います。そしてそれが見事に彼独特の作風となっている。いやぁ…見れば見るほど奥深いです。


 川瀬巴水は作風自体が私好みだったこともあり、これまでの3回の展示はどれも興味深く楽しむことが出来ました。今回は最後ということもあり…


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記念に絵葉書を購入。8枚セットで400円(1枚当たり50円)という価格設定が良心的です。美術館などでは1枚100円くらいしますからね。

 私が選んだのは「内陸の風景編」ですが…実際はほとんどが、力道山も眠る池上本門寺関連の絵(笑) まぁ、地元の名所を数多く題材に取り上げていることから彼の地元愛が伝わってきて気に入ったんですけどね。それにしてもこれらが木版画だなんて、何度見ても信じられないです。

 3ヶ月越しの展示イベントでしたが、私にとってとても有意義な催しであり、よい経験になりました。またどこかで版画や浮世絵の展示があれば、ぜひ足を運びたいです。


 
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