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《誹謗・中傷、暴露系ネタ、アラシ厳禁》
山女日記(ネタバレあり)

2014-07-30 Wed 00:00
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 湊かなえ最新作「山女日記」(幻冬舎)を読了しました。

 「湊かなえが山もの?」私的に結びつかない組み合わせでしたが、もともと彼女、学生時代から登山をしていたようです。「山と渓谷」誌に本書についてのインタビュー記事もあったし、取材登山もしたようだし…あ、「花の鎖」で主人公がコマクサを見に八ヶ岳登山するという、臨場感たっぷりのシーンもあったっけ。

 登場人物に共感しつつ読み進めると、面白くてどんどんはまりました。やはり登山する人が書いた物語だからでしょうね。


「妙高山」
 丸福デパート勤務のOL・江藤律子は、自社のアウトドアフェアで一目惚れしたダナーの登山靴を購入。先輩社員・牧野しのぶの勧めもあり、これを履いて初めての登山を試みる。
 当初同期女子社員三人で臨む予定だった登山は、まとめ役の梅本舞子が体調不良でキャンセルしたため、仕方なく残りの二人で決行。しかし律子はルーズな性格の芝田由美が嫌い。しかも由美が上司と不倫していることを知り、ますます嫌悪感を抱く。
 また、律子は結婚を控えているが、婚約者から義父母との同居や義祖母の介護をチラつかされ、結婚そのものに躊躇していた。登山すれば自分は何か変わるのか?もしそうなら、それに結論を委ねてみようと考え、律子は妙高山に登る。


「火打山」
 「バブルを引きずっている」と後輩から揶揄される、老人ホーム事務員・美津子。若い頃はそれなりにモテたが、当時の価値観を捨て切れずに気づけば独身のまま40歳を超えてしまった。
 恥も見栄も捨て、相手にも多くは望まないつもりで参加したお見合いイベントで、美津子は神崎という男とカップル成立、付き合い始める。神崎は登山サークルに所属するほどの山好きで、美津子の誕生日にもダナーの登山靴をプレゼント。彼女を“初めての”登山に誘う。美津子を必死にもてなそうとする神崎だが、美津子は自分の心を縛り続ける、ある過去の出来事を思い出していた。


「槍ヶ岳」
 幼い頃、父の影響で始めた登山を、30歳を超えた今でも続けている牧野しのぶ。彼女は過去に二度槍ヶ岳登頂を試みたが、頂上にはまだ到達出来ていない。女子大の山岳サークルで登った時は部員の一人が、就職して父親と登った時は父が怪我したため、下山を優先せざるを得なかったからだ。それ以来、しのぶはそんな面倒臭い団体行動を嫌い、誰にも気を遣うことなく自分のペースで動ける単独登山を好むようになる。
 今回休暇を取り三度めの槍ヶ岳登頂を目指すしのぶだったが、同じルートで山頂を目指すシニア男女に出会ってしまい、流れから不本意にも三人一緒に行動することに。歩行ペースが遅く、時に頑固かつ理不尽な態度を取る二人にイライラさせられるが、二人に自分の両親を重ね合わせ、これまでの態度を省みる。


「利尻山」
 医者と結婚し娘を儲けた姉。世間の常識を重視し、自分基準で妹を見下す姉。そんな姉から誘われた利尻山登山ツアーだったが、妹・宮川希美はついOKしてしまった。
 希美は翻訳家だが仕事は少なく、実家の農作業を手伝いながら年金暮らしの父親に依存して暮らしている。自分はそんな生き方もよいと考えるが、父や姉、義兄はいつも上から目線で彼女を否定する。希美はそんな他者の価値観を一切認めない家族を疎ましく思っていた。
 悪天候の中、利尻山登山を開始した姉妹。なぜ姉はわざわざ自分を誘ったのか?なぜ悪天候にもかかわらず登るのか?きっと登山にかこつけて人生の厳しさを語り、自分の生き方を否定するために違いない。そう考える希美だが、姉の口からは意外な言葉が…。


「白馬岳」
 夫から離婚を突きつけられた「利尻山」の“姉”が小5の娘・七花と妹・希美とともに白馬岳にやってきた。順調なペースで雪渓を歩く希美と七花の後ろを歩きながら、姉はこれまでの人生を回顧する。
 山頂に近づくと強風に見舞われた一行。姉は娘を心配し、お互いの体をロープで結び必死に守るが、体力を使い果たして動けなくなってしまう。目に涙を浮かべながら母親の力になろうとする娘の優しい気持ちを嬉しく思いながらも、彼女はつい他者に依存しない自分を演じ、拒絶する。そんな自分の弱点に気づいた姉は、想定外の離婚で頭がいっぱいになっている間に、娘が頼もしく成長していたことを実感する。


「金時山」
 丸福デパート勤務の同期女子社員・律子、由美、自分の三人で「妙高山」に登るはずが、当日熱を出しキャンセルしてしまった舞子。自分は三人の“繋ぎ役”だったはずなのに、妙高山登山以降、仲が悪かった律子と由美の間に妙な絆が生まれていることを感じ、疎外感を覚える。
 そんな中、舞子は貧乏劇団員の恋人・大輔と初めての登山へ。彼女は学生時代、怪我で引退するまでバレーボール一筋で日本一を目指してきた。登山するなら当然日本一の富士山に登りたいが、大輔はそれを却下。代わりに地元・神奈川の、ある山に舞子を連れて行く。しかしそれは日本一からは程遠い山だった。


「トンガリロ」
 「利尻山」の希美の友達で、山ガールに大人気の帽子を作る職人・立花柚月。彼女は15年前、旅行会社勤務時代に交際していた吉田とともにニュージーランドで最高のトレッキングを楽しんだ。
 その後、仕事面では帽子職人として成功したが、恋愛面では価値観の違いから吉田と別れてしまう。彼との最高に楽しかった二人旅の思い出を未だに引きずる柚月は、それを綺麗さっぱり忘れるために同じニュージーランドのトンガリロ・クロッシングを歩くトレッキングツアーに参加し、新婚旅行中の神崎夫妻、登山仲間・太田永久子とともに参加した牧野しのぶと出会い、親しくなる。
 吉田との二人旅を回想しながら、当時と変わらぬ美しい絶景や、当時と異なる条件下で眺める新鮮な絶景に改めて感動した柚月は、仲間と楽しい時間を過ごし、自分が作った帽子を愛してくれる人に直に出会ったことで、改めて自分の仕事が多くの人を喜ばせていることを実感。ようやく目の前に広がる新しい人生の風景に目を向ける。


 まず感じたのは、著者と私の山に対する思いが結構似ているのでは?ということです。「告白」以降性別を超えて登場人物に共感することの多い湊かなえものですが、今回は趣味の登山がテーマなので特にそう感じます。逆に登山未経験者、登山に無関心な人が本書を読んでも、面白さは半分も伝わらないかも知れません。

 人生、家族、仕事、結婚…真面目に向き合い、必死に生きてきたつもりなのに、なぜか自分は浮いている。自分を理解してもらえない。誰もが抱える悩み。山はそんな悩みに対し、必ず小さな答えをくれる。山に登ると、誰もがありのままの自分を素直に受け入れ、成長する…ハラハラドキドキするわけでも、もの凄いドンデン返しがあるわけでもありません。でも読み終えた後には確実に心が洗われ、前を向いて生きるのっていいな…そう考えさせられる一冊でした。

 また、本文中に散りばめられた小さな演出の数々も楽しい。

 全7話の独立した短編集ながら、あるエピソードの主役が他のエピソードに脇役で登場したり、逆に脇役が別のエピソードの主役だったりするので、一冊を通して長編小説のようにも読めてしまう。

 山好きには登山アイテムの描写も嬉しいはず。なぜか何度も登場するダナーのトレッキングシューズは単なる著者の好み?新手のタイアップ?(笑)

 「利尻山」の姉妹の姉は、映画の撮影現場を巡る旅が好きらしく、リュックにカナリアのピンバッジをつけている。その映画、もしかして「北のカナリアたち」(原作が同じく湊かなえ)じゃね?(笑)

 各話の扉ページには、それぞれの物語のポイントとなるアイテムイラストが数点ずつ描かれており、どんな物語なのか想像しながら読み進めるのも楽しいと思います。

 あとは何といっても登山中の食事シーン。私の登山中の食事は基本的にエネルギー補給だけが目的のコンビニ飯。下山後に改めてビールと地のものを楽しむ派です。でもこだわりの食事を持参したり、コーヒーを沸かしだり、高級和菓子を仲間と分けて食べたりといった楽しみ方も魅力的です。和菓子あたりから私も試してみようかな…?

 ところで私、なぜ湊かなえものが好きなのか、最近ちょっと分かったような気がします。彼女の文章って男っぽいからなのか、私が読んでも十分共感出来るんですよね。女性作家特有の長ったらしい感情・状況描写がほとんどなくて読みやすいし。

 とりあえず私も早く登山を再開したくなりました。この暑さでは低山は厳しいですけどね。


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山女日記山女日記
(2014/07/10)
湊 かなえ

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CDが売れない時代が音楽をダメにする件

2014-07-28 Mon 21:00
 7月26日早朝に放送された「新・週刊フジテレビ批評」の対談コーナーで、人気歌手・MISIAを発掘し、今も現役で活躍する音楽プロデューサー・与田春生氏が興味深い発言をしていました。

 社会学者・古一憲寿氏から「なぜ今はCDが売れないと思いますか?」と質問された与田氏は、「原因はいろいろあるが」と前置きした上で「容量が700MBと極めて小さいCDは、記録メディアとして古いから」と答えたのです。

 恥ずかしながら私は知らなかったのですが、最近のMacには既にCD(DVD?)ドライブがついていないそうです。さらに「自宅にCDプレーヤーがない」という子供も多いのだとか。

 つまり、700MBが大きいか小さいかはさておき、音楽を10曲でひとつの作品、ひと塊のアートとしてアーティストが創作し、それを我われユーザーが味わうというこれまで当たり前だった概念自体が崩壊しつつあるわけです。音楽配信サービスで好きな曲だけダウンロード、PCやスマホに溜め込み毎日気分に合った曲だけ選んで再生したり、YouTubeで聴きたい曲を検索してオンタイムで映像とともに楽しんだりするのがこれからの音楽の楽しみ方、というか若年層にとっては既に常識なのかも知れません。少なくとも今後はこれが主流派になりそうです。

 ただそうなると、今後は確実にポップでキャッチ―で耳触りのよい曲だけが作られ、支持されてゆくような気がします。

 例えば「アナと雪の女王」のサントラ。アルバムを通して聴くことで映画の興奮や感動を思い出せるというのが、サントラが持つ本来の魅力だと私は思います。

 しかし「アナ雪」のサントラはCD2枚組で全48曲も収録!通して聴くのは面倒臭いし、時間もかけたくない。それに(Amazonだと)ダウンロードするためには1曲250円×48曲=12,000円もかかるじゃん!!かといってCDを買っても3,780円するし、嵩張って邪魔になるから嫌だ。だったら『Let It Go』だけ聴けりゃいいや。松たか子ヴァージョンね。イディナ・メンゼルヴァージョンもMayJヴァージョンも要らないや…みたいに買う側が選択出来てしまう。これはこれで便利だし安上がりではありますが、野菜やお惣菜じゃないんですから。あくまでもアートですよ?売る側も買う側もアルバムをひと塊の作品として鑑賞することの意味を否定しているようでどうもスッキリしません。

 もし、フレンチレストランが自慢のコース料理への「野菜も魚も嫌いだから、メインの牛フィレ肉だけ食べさせろ」という客のニーズを黙って受け入れたら?もし、新日本プロレスが「名前も知らないヤングライオンの前座試合なんて興味ない。棚橋弘至とオカダカズチカだけでいい」という観客のニーズを認めたら?どちらも顧客サービスとして物理的には可能かも知れません。でも恐らく牛フィレ肉の美味しさも棚橋弘至とオカダカズチカの凄さも十分伝わらないはずです。世の中にはパッケージで味わって初めてその魅力をフルに実感出来ることもたくさんあるんですけれどね。


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長男の親友は長男?

2014-07-26 Sat 00:00
 読みかけの小説の中に登場する女性が、こんな趣旨のことを言っていました。


「私の姉は子供の頃から、何事にも『こうあるべきだ、こうしなければならない』といって彼女の常識や価値観を押しつけてきた。だから私は自然と自分の気持ちを理解して愚痴を聞いてくれる、同じ次女や三女の子と仲良くなった」


考えたらごく自然なことですが、私はこれまでそんなふうに考えたことはありませんでした。

 私は長男ですが、確かに幼い頃ならまだしも、大人になって出会った親友と呼べる友人、一定レベル以上に仲良くなった友人の顔を思い出してみると…見事に全員長男なんですよ(相手が女性の場合、長女だったかどうかは分かりませんが・笑)

 もともと私は誰とでも器用に付き合えるタイプではありませんが、やはり相手が自分と同じ立場の人だと、自ずと思考や価値観も似ていて、付き合いやすいのかも知れません。

 しかしこのように居心地よく感じる人とばかり仲良くなって、自分の同類で周囲を固めてしまうと他の価値観や個性を持った人のことをなかなか理解出来ない、いや、理解しようとしない人間になってしまう危険性もありますね。まぁ、長男だから、次男だからというだけで相手を区別するつもりは毛頭ありませんけれど…と思ったら、やはり長男じゃない人も友人にはいますわ(笑)

 何事も偏見、先入観、決めつけはよくありませんね。


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まとめて読書感想文(本多孝好編)

2014-07-24 Thu 00:00
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 以前読んだ、本多孝好著「WILL」(集英社文庫)のAmazonのレビューをチェックしました。するとなかなかの高評価に加え、多くのレビュアーが同じ作家さんの「MOMENT」(集英社文庫)という、登場人物が共通する作品を高く評価していることを知り、読んでみたくなりました。さらに「MEMORY」(集英社文庫)という作品もあり、こちらも高評価。「MOMENT」も「MEMORY」も読んでみることにしました。


まずは「MOMENT」。

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 病院でバイトする大学4年生の神田は、ある末期患者の願いを叶えた事から、「この病院には死期が迫った患者の願いを何でも叶えてくれる“必殺仕事人”がいる」という噂の張本人になってしまう。
 彼のもとには患者たちの最後の願い…恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ…などが寄せられるようになり、願いに込められた命の真実に神田の心は揺さぶられていく。人は人生の終わりに誰を想い、何を願うのか?

 “必殺仕事人”と噂されながらも、神田はあくまでも就活を諦めかけた大学生。病院でのバイトもただの清掃人なので、ファンタジックな特殊能力を持っているわけではありません。結局探偵の真似事みたいなことしか出来ないという(笑) 逆にそれだからこそ、単なるお涙頂戴的な感動物語ではなく、「命」とは何か?改めて考えさせられる深イイ物語になっていましたね。

 本書は短編集で、またどのお話にもラストにどんでん返し的展開があるので、飽きないし読みやすいと思います。

 ちなみにこの「MOMENT」の主人公・神田は、「WILL」のラストで主人公・森野と結ばれる、同じ商店街の文房具屋の倅でした(笑) ただし「WILL」の彼らが29歳なのに対し、「MOMENT」では22歳。…読む順番を間違えた…(笑)


 次は「MEMORY」

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 同じ商店街で幼馴染みとして育った、葬儀店のひとり娘・森野と文房具店の息子・神田。中学三年の時、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。神田は森野を心配し、事件の真相を知ろうと奔走する。
 様々な時代や場所で彼らに関わった人たちの視点から、二人の間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思いとは何だったのか?次第に明確になってゆく…。

 こちらも短編集。各話とも森野か神田が登場するのですが、主人公はそれぞれ全く別の第三者。悩みを抱えた主人公に二人が関わることで森野も神田も成長し、それまで見えなかったお互いの相手を大切に想う気持ちに少しずつ気づいてゆく、という感じの物語でした。

 なお、本作に登場する森野たちは、物語によって中学生だったり、28歳(「WILL」の1年前)だったり、部隊がアメリカだったりとバラバラ。シリーズ最新作なので、熱心なファンのために執筆された姉妹シリーズのようです。特に感動や命の重さを訴えるというよりは、あくまでも「MOMENT」から「WILL」にかけての森野と神田の物語を補完するための一冊、といった感じですかね。

 ということでどちらも質の高いよい作品だと思います。しかし私的には “ハマる”タイプの作品ではありませんでした。恐らくシリーズ独自の世界観が好きな人、森野と神田のキャラや彼らの微笑ましくも微妙な男女関係に憧れたりヤキモキしたりする読者に強く支持されているのでしょうね。


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メモ用紙作戦

2014-07-22 Tue 22:26
 どうしても忘れたくないこと…といっても帰宅前に乾電池を買うとか、深夜番組を録画予約する、というレベルの小さなことですが、忘れないためにどんな工夫をしますか?

 以前の私は、愛用の手帳に書いたり、スマホのスケジュール帳やメモパッドに入力したりしていました。しかしこれだと、手帳やスマホの当該アプリを四六時中チェックする習慣がない限り、あまり効果はありません。かといって掌にボールペンでメモるのも子供っぽくて恥ずかしい。

 そんな時、私が最近よく使う手が“メモ用紙作戦”。書類の破片の裏面でもレシートの裏面でも構わないので、覚えておきたいことを書き、ポケットに入るサイズに折ります。ここで注意すべきことが2つ。

■失くしたことに気づかないとマズいので、そこそこ大きいサイズに留める
■スマホ、財布など帰宅した際、確実にポケットから出すものと同じポケットに入れる

です。洋服のポケットをあまり利用しない女性向きではないかも知れませんね。

 こうすると一日に何度もメモに触れることになり、その都度要件を思い出します。最悪でも帰宅して着替える時にポケットからスマホなどと一緒にメモも取り出すことになるので、そこで思い出すという仕組です。まぁ要件が帰宅途中の買い物だとそれでは遅いですが、帰宅してからでも十分間に合うテレビ番組の録画程度ならこれで十分というわけです、

 そうそう、この作戦にはもうひとつ注意すべきことがありました。

■要件は自分にしか分からない暗号のような書き方で書く

ということをお勧めします。なぜなら、万一メモが職場や家庭でポケットからこぼれて誰かに拾われてしまった場合、書かれた内容によっては自分が書いたと特定されてしまうかも知れません。しかもその内容が、あまり大っぴらにしたくないことだったら…(笑)

 ということでもし興味ある方がいらっしゃいましたら、どうぞ遠慮なくお試しください。少なくとも私はこの作戦を使うようになってから大事なことを忘れて困った、という経験はありません。ちなみにこの作戦、本日も使いましたよ。


「722 GTORG」


と書いたメモをポケットに忍ばせて。意味は


「7月22日放送のドラマ『GTO』を録画する」


 このドラマ、普段は見ないのですが、この日の放送では何と!ゆ○あピース(AKB木○ゆりあ)のお色気シーンがあるらしいんですよ(笑) 実はSKEの頃からゆ○あピース結構好きなので…絶対に録画し忘れたくないという(笑)

 いやぁ、私が密かにこんな下らないことを考えているなんて、絶対に周囲の誰にも知られたくないですわ。…でも「722 GTO」では見る人によってはバレバレか?(笑) 絶対にメモを紛失しないよう注意しなきゃ。


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3年ぶりの歯医者

2014-07-21 Mon 20:00
 3年ぶりに歯医者に通いました。

 食事中に奥歯に被せてあった銀歯が取れてしまったため、嫌々(笑)診察を受けに行ったのですが…それ以外にも大小7本もの虫歯があることが判明、何度か通う羽目に。なぜ昔から歯医者って過剰サービスが好きなんだろう?(笑) 痛みに耐え、最近ようやく全ての虫歯を治すことが出来ました。

 でもやはり虫歯が全く存在しない現在の状況っていいですよ。歯を磨いても、

あれ?ちょっと痛いな。とりあえず撫でておこう…

とか

この部分、僅かに黒いよなぁ…とりあえず見なかったことにしよう

とか

冷たい水が沁みる…絶対普通じゃないよ…


のようなモヤモヤを全く感じずにゴシゴシ磨けるんですから。


 これまでは歯医者さんが嫌いなので(笑)異常を感じても我慢出来る限りそのまま放置していたのですが、今回は珍しく異常があった翌日に治療を受けに行きました。結果的に他の7本の虫歯も早期発見出来てよかったです。

 よほど丈夫な歯をお持ちの方はともかく、年齢を重ねると歯はどうしても弱りますし、過去に治療済みの部分でさえも劣化して機能を維持出来なくなるもの。やはり異常を感じたらすぐに治療を受けるべきですね。



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DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?

2014-07-20 Sun 11:37
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 AKB48のドキュメンタリー映画「DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」を観ました。

 私はAKB(姉妹グループ含む)に興味はありますが、楽しみ方としては冠番組や選抜総選挙などをこっそりテレビで見て癒されたり、たまにCDを買ってこっそり聴いたりする程度のライトファン。コンサートや握手会に行きたいという欲求はよくも悪くもありません。

 しかしこのドキュメンタリー映画のシリーズは面白くて好きなんですよ。毎回DVDの発売を待たずに映画館で観てしまいます。その理由は、様々な出来事の裏側や、メンバー個々の苦悩・本音を覗き見るのが単に好きなのかも知れません。まぁ所詮その程度のヤツの感想と割り切ってお読み下さい。


 さて、今回の「DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」。昨年2月に公開された「DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?」が個人的にとてもよかったので、本作にも同レベルの期待とともに臨みました。ところが…残念ながら期待したレベルには程遠かったです。

 まず、本作がカバーしているのは、基本的に昨年大晦日の大島優子(敬称略・以下同)紅白卒業発表から、先月開催された「大島優子 卒業コンサート in 味の素スタジアム」までの約半年間。そう、メインは大島優子の卒業です。その間の大きな出来事として大組閣、今年の第6回選抜総選挙、そして(時期は昨年ですが)若干ながらドラフト会議にも尺を取っている感じ。恐らくトップクラスの人気メンバーであり功労者でもある大島の卒業というひとつの時代の終焉をメインテーマとし、その中に新エース誕生(総選挙)とAKB新章スタート(大組閣・ドラフト会議)という未来への期待を組み込むことで上手くまとめようとしたのだと思われます。

 確かに私なんかが昨年前半の出来事ですぐに思い出せるのは、せいぜい指原が1位になった前回の総選挙くらいと少ない。今さら取り上げたところで新鮮味に欠けるのかも知れませんが、前作から1年半近く経っている割にはあまりにもネタが少ないかな?という印象が否めませんでした。

 また、これは個人差があると思いますが、私は大島はどちらかというと好きなメンバーではありましたが、AKBのコンテンツに登場するには既に“過去の人”という感じ。しかも(私だけかも知れませんが)彼女は優等生というイメージでしたので、物語的にあまりドラマティックに感じないんですよ。どちらかというと前田敦子のような劣等感を抱いた人が苦悩したり吹っ切れたりする方が見ていて面白い…というか、そもそも大島ばかり映り過ぎて、他のメンバーのシーンが極端に少ないですね。

 さらに言うと、例の紅白の舞台裏は既に「AKB48SHOW!」(NHK)などでもっと詳細に放送されているし、今年の選抜総選挙に至ってはつい最近何度もテレビで見せられたから全く真新しくもない。せいぜい(ああ、川栄ってあんなスペースでスタンバってたのか)程度。目玉(?)の握手会襲撃事件の部分も一般的なニュース映像以下(演出上の無音部分は緊張感を思い出してよかったですが)。おまけに比較的頻繁に登場する研究生やドラフト生、チーム8のメンバーについては誰が誰だか全く分からないし興味もないという(笑) 価値を感じられるだけの映像は確実に少ないでしょうね。

 唯一面白かったのは大組閣関係の部分。最初にAKBのチームAから4までのメンバーが呼ばれるのですが、呼ばれずに残ってしまったメンバーが泣き出したり、青ざめたりといったシーンは今回初めて見ました。物凄く残酷な光景なのですが凄く生々しくリアル。とりあえず他人事だし(笑)かなり面白かったですね。

 SKEに移籍した佐藤すみれがショックで倒れるシーンもありましたが、逆に移籍したからこの映画で(移籍を前向きに受け入れるまでの流れも含め)かなりたくさん映ることが出来たわけで、恐らく佐藤すみれや彼女のファンの評判はよい映画なのでしょう。個々のメンバーやそのファンによって大きく評価が分かれる作品だったかも知れません。

 ということで次回からはDVDなどで一人こっそり楽しもうと思います(笑)

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人の趣味嗜好を笑うな

2014-07-19 Sat 00:00
 先日「なぜポール・マッカートニーに夢中な日本人シニアの多くは“ビートルズの再来”ともいわれるONE DIRECTIONに無関心なのか?」という記事に書いたように、私はあえて友人の趣味嗜好を否定しました。記事中に登場する友人が、某メタルバンドのライブに参戦したことについて、メールを寄越してきたことが事の発端です。私は彼の考え方にモヤモヤして、当該記事の短縮版のような内容のメールを送りました。

 しかし当然ながら、彼にも主義主張や反論はあります。その後我われは互いの自己主張をぶつけ合った結果、最終的に無事和解(?)するに至りました。もともとダイヤモンドの結束力で繋がった仲だし(笑) 私もつい熱くなってしまい、相手を尊重する気持ちを見失ってしていましたから、反省しなければなりません。

 今回の出来事を経て、改めて注意しようと思ったのは

「趣味嗜好は人それぞれ違う。気心の知れた友人相手といえど無闇に否定すべきでない」

ということです。自分の価値観や世間の多数派意見を基準に評価しても無意味なんですよね。

 ただし、世の中にはそのように理解出来ない人も多いでしょうから、やはり趣味嗜好というのはあくまでも自分一人、もしくは同じ趣味嗜好の仲間内でこっそり楽しむ方が無難でしょうね。幼い子供のように大っぴらに楽しんだり、外部に向けて趣味愛をアピールし過ぎることは控え、TPOをわきまえて楽しむべき、と思います。例えるなら上司が性的変態プレー好きなのは尊重するけれど、得意先との打ち合わせ中や電車での移動中に話題に出すのは許さない、興味のない私に語り聞かせるのもダメ、みたいなものです(笑)

 それに改めて考えたら「いい年してメタル好きってどうなんだよ?!」と批判する私自身、いい年して隠れAKB(グループ)ファンなわけで(笑) こりゃ他人を批判している場合じゃないな、と恥ずかしくなった次第です。

 そんなこんなで、この友人としばらく趣味論(?)についてメールで意見交換しました。その中でのことです。

 彼はメタルに限らずあらゆる音楽に興味があり、その中にはAKBも含まれています。といってもAKBの楽曲そのものが好きなようで、その延長でたまに冠番組も視聴しているようです。ちなみに私の楽しみ方はこれに加えゴシップ情報収集でしょうか?(笑) したがってお互い劇場公演を含むコンサートや握手会には興味ありません。

 彼は「幼い娘のために」という名目でAKBのCDやDVDを買い集めますが、悲しいことに奥様には本心バレバレ。いつも冗談とも本気とも取れる言い方で

大の大人がいつまでAKBに夢中になっているんだか…。いい加減成長したら?

と冷たく否定されてしまうそうです。実際、奥様がママ友グループで雑談中にもしばしば

あの年で総選挙に投票するなんて信じられない
いい年したオヤジが握手会に行くなんてあり得ない。何考えてるんだか

といった話題が出るのだとか。

 そんな時、彼は悔しがり、AKBの音楽がいかに素晴らしいか、彼女たちが努力する姿がいかに美しいか、趣味に成長も卒業もない、などと反論するそうですが、当然ながら奥様はますます呆れ果てて…そりゃそうですよね(笑)

 これからも分かるように、やはりどんな立派な趣味嗜好を持とうが、世の中自分の気持ちを理解してくれる人ばかりではありません。だったらお互い好きなことはなるべくこっそり密かに楽しみましょうよ。昔は大の大人がアニメ・コミック・アイドル・コスプレなどを好むと間違いなく気持ち悪がられたものですが、近年はマスコミがそれらを“世界に誇る日本の文化”などと好意的に取り上げ持ち上げます。昔では考えられなかった、親子でコスプレを楽しむ家族なども見かけます。まぁこれもその人たちの趣味嗜好といえばそれまでですが、自分も含め日本人に備わる、恥を隠そうとする感覚が麻痺しているのかも知れませんね…。

 そんな感じで全てが丸く収まったある夜。たまたまテレビでAKBの冠番組が放送されていました。私も友人もその放送を見ていたようで、再びメールの遣り取りが始まりました。

友人「最近、M脇S良って可愛くなったね。これから注目しようかな?…なんて言ったらまた嫁に呆れられるだろうな(笑)」

私「何かで読んだけど、M脇S良ってデビュー当時から身長が十数センチも伸びたんだってね。年月が流れるのは早いなぁ…あ、こんなふうに成長を温かく見守るのも○○さん(友人の奥様)には理解し難い男の密かな楽しみだよな(笑)

…ちょっと気持ち悪いのは百も承知ですが(笑) 表に出さずにこっそりと楽んでいるのだし、周囲の誰にも気持ち悪い思いをさせていませんから全然アリですよね?(笑) というか、やはりこうして愛好家(?)同士で密かに楽しむからいいんですよ(笑)

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幸福な生活

2014-07-17 Thu 20:04
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 「永遠の0」「モンスター」などでお馴染みの人気作家・百田尚樹著「幸福な生活」(祥伝社)を読了しました。私自身、百田ものを読むのはこれが3作目です。

 これまで読んだ彼の作品は、どれも事前に入念な取材を行って執筆された、質の高い傑作という印象でした。並大抵の量産作家の作品の比ではないと言っても過言ではないでしょう。

 ただその反面、ジャンル的に(あまり興味を持てず)手を出し難いものが多いんですよね。戦争、海賊(企業?)、ボクシング…まぁ読むキッカケさえあれば夢中になって読んでしまうのでしょうが(笑)

 この「幸福な生活」は、たまたまブックオフで安く売っていたので内容をよく確認せずに買ったのですが、期待以上に面白かったです。


 まず、本書は短編集。といっても1話当たりわずか20ページ程度の、いわゆる“ショートショート”。本文の文字サイズも大きめなので、もっと短いと感じるかも知れません。駅のホームで電車を待つ間に1話分読み切る、もう1話分だけ読んで就寝しよう…とても便利でした。

 内容はシチュエーションも登場人物も各話バラバラ。それぞれの関連性もなく、独立したストーリーです。共通するのは、まず物語の中心に必ず“夫婦”が登場すること。そして、一見どれも大したことなさそうなストーリーなのですが、必ずラスト1行で全てがひっくり返され、思わず「ゾクッ!!」とさせられてジ・エンド、という構成であること。平山夢明の「東京伝説」シリーズほどエグくはありませんが、人間の心の奥底に潜む怖さみたいなものが垣間見えるという点でちょっと似ているかな?と感じました。

 特に面白い試みだと思ったのが本文のデザイン。各話問題のラスト1行を効果的に読ませるため、その1行が右ページ冒頭にくるよう文章が調整されているんです。つまり読み進めてクライマックスを迎え、最後のページをめくった瞬間、たった1行だけ印刷されたページが出現。しかもその1行にストーリーをひっくり返され、読者が「ギョッ!!」とさせられる、というこだわりのデザインというわけです。私自身読んでみて、毎回最後のページをめくる時のドキドキ感というか、楽しみで仕方ない感はなかなかのもでした。中には途中でオチが予想出来てしまうものもありますが、逆にどの時点でオチを正確に当てられるか?という楽しみ方もアリですね。

 これはアナログ媒体だからこそ可能なテクニックでしょう。1ページ分のサイズで読ませる電子端末向きコンテンツではありませんね。仮にレイアウトは真似出来ても、あのページをめくる時のワクワク感は無理でしょうから。編集者の意地を感じました(笑)

 「永遠の0」のような感動の傑作、とは違いますが、これはこれで高品質な娯楽作品でした。


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百田 尚樹

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レモンな矛盾

2014-07-16 Wed 00:00
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 最近愛飲している「南アルプスの天然水 スパークリングレモン」。プレーンの炭酸水も大好きですが、レモンフレバーも爽やかで美味しいですよね。しかも普通、こういった炭酸水のフレバーって香料で賄うケースが多いと思うのですが、当該商品は…


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有機レモン果汁も使用されているようで嬉しい限り。

 ところがラベルをよ~く見てみると…


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あ、あれ?無果汁だって?!どっちが正しいんだ?!


4


一応、原材料の中に「有機レモン果汁」とあるので、果汁入りと考えてよさそうです。

 それにしてもなぜこのようなミスが?!私の想像では、ラベルを作る際の単なる“校正ミス”。もしくは初期段階では果汁を入れる計画はなかったが、商品完成までの間で急遽果汁入りに変更したため、“無果汁”の文字を削除し忘れてしまったのでしょうか?…思わず得意気になってしまいましたが、どうやら業界のルールの中に

「5%未満の場合は『無果汁』または『果汁○%』と表示する」

というのがあるようですね。炭酸水用の果汁ですから量は当然微々たるものでしょうし、多分コレですよ。最初から間違いなんかではなかった…というオチのようです。何だか損した気分です(笑)


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なぜポール・マッカートニーに夢中な日本人シニアの多くは“ビートルズの再来”ともいわれるONE DIRECTIONに無関心なのか?

2014-07-14 Mon 18:15
 多くの日本人は年をとるにつれ、流行の音楽やそれを発信するアーティストへの興味を失うものです。その一方でポール・マッカートニーが来日すると、どう見ても普段はロックとは無縁の生活を送っていそうな地味なジイサンやバアサンが大勢、遙々遠方から公演会場に詰めかけます。

 私自身も似たようなもので、国内外問わず10代・20代の若いバンドやアーティストには全く興味持てませんが、学生時代から好きだったBON JOVIやIRON MAIDEN、その他たくさんのバンドは今でも好きだし、CDや来日公演にもお金を多少は費やします。

 そんな音楽に対する自分の気持ちの変化を、私はこれまで漠然と“人間ってそういうものなんだろうな”と思っていました。ところが私の周囲には、未だに10代・20代のメンバーで構成された若いバンドをリアルタイムで追いかけ回し

「うぉ~!!お前ら最高だぜ~!!アリガト~!!これからも最高にイカしたロックで俺たちを熱くさせてくれ~!!」

などと本気で叫ぶ同世代の輩が少なからず存在します。この温度差は一体何なのでしょう?


 先日、ある友人からメールが届きました。彼は20代のメンバー中心に構成された某メタルバンドのライブに一人で“参戦”し、とても満足した様子。興奮覚めやらぬ胸の内を私とシェアしようと、メールにはライブがいかに素晴らしかったか、ということが延々綴られていました。

 ところが私は、かなり前から彼が好むメタルやロックには興味ナシ。彼にも常々その旨伝えているのですが…。よって気の利いた返事は書けないし、書こうという気にもなれません。いや、それ以前にそういうメールを読むこと自体が苦痛だったりして(笑)

 かといって私たちは

「よかったね!きっと素晴らしいライブだったんだろうね!」

とか

「羨ましいな!今度はオレも行きたいな!」

という上っ面を撫でるような気持ち悪いコメントを遣り取りするほど安っぽい友達でもない。結局

「そういう話は共感してくれる別の誰かにメールした方がいいよ」

と返信しました。大切な友達に対してちょっと乱暴ですが、それ以外コメント出来ないのだから仕方ありません(笑)

 でもよく考えたら私は、そんな彼と一緒に、昨年BON JOVIの東京ドーム公演を観に行っているんですよ。音楽面での“共感”が無いわけではない…あぁなるほど、概ね理解しました。


 例えば思春期に自分と同世代のロックバンドが反社会ソングを歌っていたとします。

♪学校も大人も大嫌いだ~
♪校則にも社会のルールにも縛られたくないぜ~
♪オレは自由に生きるんだぜベイベー~♪
(注:適当に考えました・笑)


若い頃はそんな歌に強く共感し、(まるでオレの気持ちを代弁してくれているようだ!)とそれを歌うバンドにも心酔したと思います。

 しかし大人になってからも同様の若いバンドを好んで聴くか?といえば聴かないでしょうね。たまに昔を思い出して古いCDを引っ張り出すことはあっても、リアルタイムで活躍中の同様の若いバンドに目を向けることはまずない。

 なぜなら長い人生の中で様々な経験を積んだ自分が10代・20代の未熟者(便宜上こう呼ぶことにします・笑)の価値観を、曲を通じて一方的に押しつけられるなんて、不快以外の何物でもないから。そう、基本的にロックは(多分)10代中心の若者のためのもの。人生経験も知識も乏しく、自由も少なく、自分がどう生きたいのかもよく分からない、でもエネルギーだけは漲っている、みたいな未熟な若者にとっての “一時的な心の拠り所”みたいなものなのでしょうね。映画や文学もこれと似ています。

 未熟な若者はとりあえず身近に転がっていて手に入りやすいものから、自分の気持ちに近い価値観や思想を見つけ出し、それが自分の人生の指針なのではないか?と考えたがります。そしてそれを発信するアーティストや作家を人生の師のように感じ、崇拝すると心が満たされたような気分になり、

「これがオレの生き方だ~!これがオレなんだよ~!!」

と周囲にアピールしたくて仕方なくなる。ホントはアカの他人の価値観以上でも以下でもないんですけど(笑) 若者がロックに夢中になるメカニズム(?)とはこういうことであり、曲やバンドを好きになる理由のひとつは“共感出来る”ことが重要なのだと私は思います。

 しかし大人になって人生経験を積むうちに、自然と自分だけの揺るぎない価値観や思想が確立されてゆく。相変わらず社会のルールに反抗したい人もいれば、社会のルールの中で成功したいと願う人もいるように。そうなると周囲の、特に自分よりも若い未熟者の幼い価値観なんてどうでもよくなり、共感出来る部分も見出せなくなる。少なくとも私はそんな理由から現在進行形のロックや若いバンドに興味を抱くことが出来ないわけです。まぁ自分がそう若くないことを自覚していれば、ごく普通のことだと思っていますけれどね。

 では私はBON JOVIなら昔のラブソングを今聞いても共感出来るのか?と言われれば無理でしょうね(笑) それでもBON JOVIを好むのは、音楽や歌詞以外に

「懐かしいから」
「エネルギーに満ち溢れていた青春時代を思い出したいから」
「オレと同じ時代を駆け抜けた、仲間のような存在のBON JOVIは別物」

といった動機が大きいわけです。ポール・マッカートニー公演を楽しみにするシニアたちもそんな感じなのでしょう。


 …とまぁ好き勝手私見を述べてしまい恐縮ですが、あくまでもこれは私の結論です。でもこれを基準に考えたら、自分と同世代のオッサンが今なお若いバンドに向けて「神よ~!!」とか言う光景には正直ドン引きします(笑) 現在進行形で尾崎豊を崇拝する中年オッサンとか想像したくないし(笑) 最初は

「この人はまだ自分が好きな音楽を見つけられないのかな?」

だったのが、やがて

「この人はまだ自分の揺るぎない価値観や思想と出会えていないのかな?」
「流行や他人の価値観に流されるだけの人生なのかな?」

と感じるようになり、ついつい上から目線…いえ、色眼鏡越しに見てしまい、一線引きたくなってしまうという(笑)

 まぁ、メタルバンドだろうがAKBだろうが好きなものを好きなように楽しむこと自体は構わないと思いますが、とりあえずコンテンツ供給側が狙うターゲット層に自分が含まれるのか否か?を一度客観的に考えることをお勧めします。その結果明らかに外れているのなら、少なくともやたらと外部に向けて“愛”をアピールしない方が無難でしょうね。自分だけの楽しみとしてこっそり楽しみましょうよ(笑)


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シウマイ弁当の思い出

2014-07-12 Sat 00:00
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 先日プロ野球を観戦した際、せっかくなので地元名物(?)「崎陽軒のシウマイ弁当」を持ち込み、ビール片手に腹ごしらえしました。


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 この崎陽軒のシウマイ(弁当)、発祥は横浜ですが神奈川以外の近隣の都県にもたくさんの店舗があり、都内在住の私も子供の頃から慣れ親しんできた味です。とはいえ今回はホントしばらくぶりにいただきました。

 昔に比べシウマイのサイズが若干小さくなったような気がしないでもありませんが(笑)相変わらず美味しい。冷めていても全然OKな大好きな味。世界には様々な種類のシウマイがあるのでしょうが、私にとってはこれが“THE シウマイ”です。

 しかもそれ以外のおかず…鮪の照り焼、筍煮、あんず、かまぼこ、玉子焼き、切り昆布、千切り生姜…よい意味でどれも呆れてしまうほど変わっていない。記憶の中にある当時のままの味。嬉しい限りです。舌と胃袋と心が同時に満たされて大満足でした。荷物が増えるのを覚悟で持ち込んだ甲斐がありましたね。球場内で買うと100円割高だし(笑)

 ところで私、実は過去にこの崎陽軒のシウマイ弁当を毎週食べていた時期がありました。確か小学生の頃、給食のない土曜日だったと記憶しています。

 私の実家は都内で商店を経営していました。個人商店でしたが身内を中心に多い時で10人近い従業員がおり、彼ら全員と私たち兄弟の毎日の昼食は、全て私の母が作っていました。とはいえ手間暇かけられるわけではありません。朝全ての家事を済ませ店で働き、11時過ぎくらいに買い物しつつ一旦自宅へ戻る。大急ぎで昼食を準備したら自分だけ先に食事を済ませ、再び店へ。もちろん夕食も毎日作ってくれました(夕食は家族の分だけですが)。毎日こんなに働いているのに、店に戻るのが5分遅いだけで父から怒られる母は、子供目線にも可哀そうでした。きっと「美味しんぼ」の山岡も当時の私に近いものを感じていたのでしょうね(笑)

 そんな母がある時、心臓の手術をしました。それ以降定期的に通院しなければならなくなったため、その日だけは昼食を作ることが出来ない。仕方なく母は通院帰りにどこかの駅ビルで崎陽軒のシウマイ弁当を人数分買って帰り、これを皆で食べたのでした。なぜ毎回シウマイ弁当だったのか?現在母は認知症なので理由は永遠に分かりません(笑)

 当時の私にとって、大好きな崎陽軒のシウマイ弁当が毎週食べられるのはとても幸せなこと。美味しいのはもちろん、このシウマイ弁当は、ほんの僅かな時間ながら忙しい母を解放してくれる自由の象徴のような存在に思えたのでしょうね。

 そんな両親も今や母が認知症になり、父が母を世話をする毎日ですからね。皮肉なものです(商売していた当時の父も子供から見えないところで毎日忙しかったはずですが)。

 何だか久々に両親と一緒に崎陽軒のシウマイ弁当が食べたくなりました。炒飯弁当でもいいかな?(笑)


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ガール・ミーツ・ガール

2014-07-10 Thu 04:47
girl_meets_girl


 先日読了してすっかり気に入ってしまった、誉田哲也著「疾走ガール」の続編「ガール・ミーツ・ガール」(光文社文庫)を読了しました。いやぁ、面白かったです。ますますヒロインの柏木夏美が好きになりましたし、どうにかして夏美の音楽を(映画やドラマなどを通じて疑似的にでも構わないので)聴いてみたくなりましたよ。


 物語は、まさに「疾走ガール」直後の世界。主人公・柏木夏美はペルソナ・パラノイアから卒業するとともに、宮原が勤務する芸能プロダクション・フェイスプロと契約する。グラドル中心だったフェイスプロも、夏美との契約を機に音楽部門を立ち上げ、専属の音楽プロデューサーまで引っ張り込み力を入れる。
 しかしバンド形態による生演奏の音楽にこだわりたい夏美は、彼と上手く噛み合わない。マネージャーの宮原も夏美の気持ちを尊重したい反面、会社の事情も理解し悩む。
 気分屋で頑固な夏美だったが、デビューシングルのレコーディング、スポーツドリンクのTVCM撮影など芸能活動も軌道に乗ってきた頃、ある事情からフェイスプロへの移籍が噂されるお嬢様アーティスト・島崎ルイと夏美とのコラボ企画の話が舞い込む。しかし夏美は性格も音楽性も天と地ほど違うルイを最初から嫌い、これを拒否。それでも2人は組むことになるものの、出演を迫られる大晦日の歌番組に必要なバンドメンバー集めに難航し…。


 今回は警察要素の全くない、音楽業界を舞台とした純粋な青春ものでした。夏美の芸能活動を通して音楽業界の裏側が垣間見られるのが楽しいです。

 夏美は打ち込みやサンプリング楽器を嫌い、あくまでもバンド形態にこだわります。一方、時間・予算の中で一定のものを仕上げようとするプロデューサーのやり方を毛嫌い。これ…多分昔の私なら夏美の肩を持ったはずですが、今では完全にプロデューサーに賛同しながら読んでいます。そんな自分が悲しい(笑)

 今回登場するルイ(「疾走ガール」では名前のみ登場)は、夏美以上の売れっ子アーティストなのですが、大人しく他人に頼る性格。人前では歌わずテレビはPVかインタビューのみの出演。音楽的にもほとんどサンプリング楽器で済ますという、夏美とは対極に位置するアーティスト。現実世界で例えると誰だろう?ソロ版Perfume?ここは私も確実に夏美派。

 それでも二人は次第に互いに相手を理解し、ともに困難を乗り越えて成長し、素晴らしい音楽で多くのファンを魅了してしまう。そう、「ガール・ミーツ・ガール」は二人の女性(アーティスト)の成長物語なんですよね。とても清々しいお話でした。

 唯一の不満はストーリー上、夏美が最後までルイバンドのギタリスト、いわば脇役のような立場で終わってしまったことでしょう。ルイバンドがロックバンドならまだしも、 “ボサノバ調云々”みたいなルイの曲のギターを、ロックンロールな夏美が生き生き弾いている姿はどうしても想像出来ないという(笑)

 この不満はさらに続編が出ないと絶対に解消しません。やはり続編で夏美が納得のゆく家族のようなメンバーを集め、自分の音楽を表現し、本当に天辺を取るまで夏美の物語は終わらない。そう期待したいですね。


【TODAY’S PIC UP ITEM】

ガール・ミーツ・ガール (光文社文庫)ガール・ミーツ・ガール (光文社文庫)
(2011/12/08)
誉田 哲也

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金爆・鬼龍院翔の矛盾

2014-07-09 Wed 00:00
 4人組エアバンド、ゴールデンボンバー(以下:金爆)の来月発売予定のニューシングルが、握手会(券)などの特典はおろか、CDジャケットも真っ白な状態で発売されるそうです。

 これは“音楽(楽曲そのものの価値)のみを売る”ことにこだわりたいバンドの意向を尊重した試みらしく、その背景には昨今の音楽シーンに対する彼らの疑問や不満が見え隠れします。つまり特典をつけなければCDはなかなか売れない。それどころか次第にCD(音楽)よりも特典の方に比重が置かれるようになってきた現状に対する、彼らなりの問題提起なのでしょう。

 この記事に対するネットユーザーの反応を見ると、予想通り

「金爆の考えは素晴らしい」

という賞賛の声と、金爆と直接は無関係ながらも

「AKB(秋元康)もいつまでも握手券に頼らず音楽で勝負しろ」

という、この記事にかこつけた単なるAKB批判がほとんどでした。AKBのみならず金爆だって握手会はやっていると分かっていて批判しているんだろうか?…というのはさておき…。私はこの金爆の一連の主張に対し、強い違和感を覚えてしまいました。なぜなら彼らが主張していることは一見筋が通っているし、男気を感じカッコいいのですが、よく考えると矛盾だらけなんですよね。

 その理由を綴る前に…私は金爆は特に好きでも嫌いでもありません。たまにテレビで目にするので存在くらいは知っていますが、それ以上でも以下でもないことをお断りしておきます。


■なぜ従来よりも安く売るのか?

 当該CDシングルは、6曲(うち3曲はカラオケver.)入りで1枚461円(税抜)。他のシングルがPVを収録したDVDなしの通常磐で1,000円くらいですからかなりの安さです。ファンへのサービス精神を感じます。

 ではこの価格の差とは何か?想像するにCDジャケットのデザイン代および印刷代が理由のひとつではないかと思います。素人でも想像出来ると思いますが、CDジャケットが真っ白で、タイトルやバンド名など必要最低限の情報のみ印刷されたものと、写真の入ったカラフルな印刷、時にキラキラした箔まで押されたものとでは、当然コストに差が出ます。その分をキチンと価格に反映させたのだとしたら、彼らは偉いと思います(笑)

 しかしこれは見方を変えるとこうも考えられます。「音楽のみ売る」にせよ、自分たちの音楽に1,000円分の価値があると自信を持てるのなら、今回も1,000円で売ればよいのでは?収録曲数も同じだし、真っ白なCDジャケットだってひとつのデザインと割り切ることも可能なのですから。

 今の状態は、一見自信の塊のようにも見える反面、自ら「曲の価値なんてホントは価格の半分以下だったんです」と言っているようなもの。せっかくの試みなのに「真っ白なCDジャケットなんてどうせ売れないだろうから、なるべく安くしないとオリコンにランクインしないかも?」という自分たちの音楽に対する自信のなさを感じずにはいられません。


■そもそも音楽のみを売ろうとしていない

 本当に音楽だけを届けたいのなら、特典を付けない、CDジャケットは真っ白という工夫だけでは無意味だと思います。一切のプロモーション活動や広告も止めないと。なぜなら「握手会」も「メディア出演してのPR」も販売促進活動という括りでは同じなのですから、握手会だけ止めたって無意味ですよ。これでは音楽が評価されてCDが売れたかどうかなんて分かりません。鬼龍院氏(彼は嫌いじゃないですが)が「めざましテレビ」に出演して軽部アナのインタビューに答える。自分の思いを熱く語る。これだってCDを売るための立派な“付加価値”です。

 もっと言えば「めざましテレビ」出演時の鬼龍院氏はいつものようにビジュアル系バンド特有のメイクでした。このルックスのよさ、カッコよさだってCDを売るための付加価値のひとつです。音楽だけ売るというのなら、いっそのこと今から一切メディアに出ないと宣言するくらいしないと説得力がありません。


■なぜ配信限定リリースにしないのか?

 そもそも(きちんとした)CDジャケットが不要で、音楽のみ売ることにこだわりたいのなら、なぜ配信限定にしないのか?CDでなければならないのか?

 あくまでも私の想像ですが、やはり配信限定は儲からないのでしょうね。結局のところ金爆にとってCDリリースは貴重なメシの種。自分らの音楽そのものを売りたい、特典がなくてもCDが売れる時代に戻したい、というのは本音でしょうが、プロですから当然理想よりも儲けること、結果を得ることが最優先のはず。それでもあえて理想を訴えることでイメージアップを図り、販売促進に繋げようとしたんですかね?

 そういえば、最近発売されたNMB48の新曲「イビサガール」は、5月末に起きた傷害事件に配慮して、結局握手会を諦めたんでしたっけ。つまり握手券を添付する必要がなくなったので、思い切って配信限定販売にしたようです。売り上げは落ちること必至でしょうが、言い訳も能書きもないし、私個人的にはNMB48(秋元康)の方がよっぽど潔いと感じます。秋元氏はアンチが言うほど銭ゲバではないのかも?むしろメンバー思いなのでは?(笑)

 ということで総合的に考えると、今回の一連の流れはCD企画時点で考案された、CDを売るためのプロモーション戦略だったんだろうな、と想像した次第です。

 「金爆の思想は素晴らしい!」

という声が多いようですが、

「金爆、面白いこと考えるね!」
「金爆ってやり方が上手いね!」

という方がしっくりくるように感じました。

 まぁ、金爆に非はありませんし、逆に私も金爆に多少興味がわきました。このシングルがどれほど売れるのか?結果を見守りたいと思います。


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写真?サイン?握手?

2014-07-08 Tue 00:00
 最近、何人かの有名人が「街中で一般人に勝手に写真を撮られて立腹した」とブログやツイッターで訴えたことが話題になっています。

 そしていくつかの情報バラエティ番組が法律の専門家を伴って、この問題を法的側面から解説していました。彼らによれば「有名人に限らず誰かの写真を勝手に撮影することは“肖像権”の侵害に当たるためNG」だそうです。「警察に逮捕される類の犯罪ではないものの、本人から訴えられ損害賠償金を請求される可能性は十分ある」のだとか。有名人に偶然遭遇して興奮し、喜びを形に残したい、友達に自慢したいとついスマホで撮影したくなる人の気持ちは分からないでもありませんが、ちょっと危険ですね。

 では、もし街中で好きな有名人に遭遇した時、私なら何を求めるだろう?

■(ツーショット)写真を撮影させてもらう
■サインを書いてもらう
■握手してもらう
■相手のプライベートを尊重して何もしない

少なくとも少年時代や学生時代なら確実に「サイン」でしたね。

 かつて、私が子供だった頃はカメラ付きケータイもデジカメもありませんでした。フィルムカメラもよほどのカメラ少年ならともかく、普通は特別なイベントに参加する時くらいしか子供がカメラを持ち歩くことはなかったと思います。“今週の日曜日、キャンペーンで商店街に演歌歌手のXが来る”といった噂を聞き、親からカメラを借りて当日を待つ、みたいな感じでしたよ。

 したがって街中で偶然有名人に遭遇したら「写真」を撮ろう、なんて発想は、少なくとも私や周囲の友達にはありませんでしたね。現在のように肖像権云々騒がれるようになったのは、やはりカメラ付きケータイなりコンパクトで安価なデジカメなりが普及してからの話でしょう。

 では「握手」はどうか?握手もそれなりに嬉しいものの、有名人に会ったことを家族や友達に証明出来るわけではありません。言葉だけで話し聞かせたところで反応はイマイチ。したがってサインを重要視するようになったのだと思います。サインなら紙とペンがあればOKですし。

 しかし今改めて考えると…やはり私も写真撮影を求めるかも知れません。理由はやはり通信手段やコミュニケーションツールの発達により、ちょっとしたネタを瞬時に拡散出来るようになったから。そして見た目のインパクトが最も強い情報は、文字(サイン)ではなくビジュアル(画像や動画)。…結局たくさんの人に自慢したいだけなんですよ~(笑) 所詮そんなものです。

 先日、東京・築地の場外市場を訪れた際、私はある“玉子焼き屋”の存在を思い出しました。某有名TVプロデューサーの“お兄さん”の店だという、あの商店です(笑)

 私は玉子焼きを1個購入し、従業員の方にあの“お兄さん”とのツーショット写真を撮りたいとお願いしたのですが…やんわりと断られてしまいました。肖像権云々も理由のひとつかもしれませんが、それよりもいちいち全員お客さんの要望に応えてツーショット撮影に応じていたら仕事にならないから、と察しました。いずれにしても肖像権は無視出来ませんから、撮影しなくてよかったです。

 それにしても、有名人への写真撮影の目的が自分の思い出のためではなく、不特定多数の誰かに自慢するため…私も含めこういう人、多いんでしょうね。悲しいものです。

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疾走ガール

2014-07-07 Mon 00:00
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 誉田哲也著「疾走ガール」を読了しました。

 誉田哲也の作品は、私の中で大きく分けて「警察もの」か「青春もの」という認識。この「疾走ガール」は“ちょっとだけ警察ものの要素を含む青春バンドもの”ですが、かなり面白かったです。

 物語は、(アマチュア)バンド活動に見切りをつけ、先輩の伝手で芸能プロダクションに就職した宮原が、ある日仕事で訪れたライブハウスで人気インディーズバンド「ペルソナパラノイア」と出会う。アマチュアバンドとしてはかなりレベルの高いバンドだが、彼はメンバーの中でも特に天才的な音楽センスとテクニック、そして見る者を引きつける天性のカリスマ性と美貌の持ち主であるギタリスト・柏木夏美に惚れ込む。
 宮原は夏美をスカウトしようと試みるが、最初は全く相手にされない。やがてペルソナパラノイアのヴォーカル担当・薫が謎の自殺を遂げたことを機に、彼の本名や素性を誰も知らないことが判明する。宮原は夏美に付き添う形で薫の素性を知るために、彼の故郷と思しき新潟へと向かうが…。

 内容は先ほども触れた通り、良くできた青春バンドものに警察ミステリー要素を加えた感じです。とはいえメインテーマは犯人が誰か云々ではなく、あくまでもバンドマンの苦悩と葛藤みたいな感じ。私はこういうのに共感出来る人って基本的にバンド経験者だと思っているので、ある意味読者を選ぶ作品ですかね。

 物語の肝となる、ペルソナパラノイアの中心メンバー、夏美と薫それぞれが抱くバンドやメンバー、音楽に対する思い。これ、感受性豊かな若い時期にある程度熱意を持って真面目にバンド活動した人ならもう「分かる分かる!その気持ち痛いほど分かるよ~」状態でしょうね。さすがに趣味のバンド活動で自殺はしませんが(笑) 逆にバンドやロック未経験の読者にとっては退屈でピンとこないでしょうが…まぁそういう人は最初から読まないか(笑)

 さすがなのは、音楽を文字だけで表現するのは凄く難しいはずですが、著者自身がバンド経験者だからかライブの盛り上がりや演奏の迫力、楽曲の魅力などを表現する術はなかなか上手いと思います。音楽用語もいちいち丁寧に解説してくれていて親切。

 個人的には主人公のバイト先で、バンドの定期練習にも利用される音楽スタジオのシーンが好きでした。とても生々しかったです。かつて私もバンド活動していましたが、この池袋のスタジオ、私の中では絶対PENTAなんです。代々木サウンドタワーのような奇麗で広い大人向けのスタジオではなく、もっと狭くてゴチャゴチャした安いスタジオ。早い時間帯には高校生が利用していてうるさかったり、コーヒーと紅茶がタダで飲めたり、休憩時間に小銭でスナック菓子を買ったり、灰皿を借りたり…あ~懐かしい…。

 でも本書最大の魅力は、やはりヒロイン・夏美がとても魅力的に描かれている点です。ちょっと口が悪く癖がある性格なので賛否分かれるかも知れませんが、私的には姫川玲子レベルかそれ以上の魅力を感じました。姫川に似ている部分も少なくないかも知れません。

 若かりし日々の思い出と、「またバンドやりて~!!」という情熱を甦えらせてくれるだけのパワーに漲った作品でした。私の元バンドメンバーにもオススメしたいくらいです。

 ところで、もし本作が映画かTVドラマ化したら誰が誰を演じるのがベストだろう?知識の乏しい中、ちょっと妄想してみました。

 まず夏美は直感的に桐谷美玲ですね。桐谷美玲って最近までよく知らなかったのですが、「死神くん」で嵐の大野に向かって「このカスッ!!」などと汚い言葉を浴びせる姿が夏美とダブるような気がします(笑) 美形でスタイルもイイし。

 そして彼女をスカウトしようとする元バンドマンで芸能プロ勤務の宮原は新井浩文。設定よりちょっと年齢上ですが夏美に心の中で「タレ目!!」と呼ばれ続けますしね(笑) 何となく「このカスッ!!」をも彷彿とさせます(笑) 宮原のようなウダツの上がらないモヤモヤした男の役にはピッタリな気がします。


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(2009/04/09)
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刺青外国人の共同浴場入場OK論は日本の国際化を妨げると考える件

2014-07-05 Sat 00:00
 わが国日本では、以前から“刺青”(あえて“タトゥー”なんてお洒落な表現はしません・笑)保有者の銭湯や温泉など共同浴場への入場をお断りするケースが多いです。

 しかし昨年の2020年東京オリンピック開催決定は、少なからず日本人の国際意識をくすぐったようです。

 例えばある温泉地で、刺青のある外国人が入浴を断られ抗議した、というニュース。これに対し

「日本の暴力団の刺青と外国人の民族・宗教的理由で彫った刺青とでは意味が違う。せっかく日本に来てくれたのだから外国人の刺青は例外とせよ」

「いつまでも古い考え方では国際社会から取り残される。オリンピックで大勢の外国人が日本を訪れるのにこのままでは恥ずかしい」

といった声が以前に比べ多く聞かれるようになった気がします。

 まぁ考え方は人それぞれで構いませんが、私個人は基本的に『郷に入っては郷に従え』が理想。自己都合よりも訪問先の国の文化・風習を優先し、尊重することは国際人として必要不可欠な要素なんじゃないかな?と考えますけれどね。

 そんなことも忘れかけていた先日、ネットか何かでこれに関連するトホホ発言を目にし、思わず笑ってしまいました。

「W杯ブラジル大会出場選手の中にも、刺青をしている選手は大勢いる。だから日本も刺青保有者に対して、もっと寛容な態度を取るべきだ!!」

確かに私もW杯の試合中継を見ていて、派手な刺青を彫った外国人選手って多いんだなぁ…とは思いましたよ。恐らく先の意見を発信した人も同じように思ったのでしょうね。

 でも、だからといって「日本の公共浴場を刺青保有者にも解放すべき」に直結するかといえば、それとこれとは話は別でしょうって(笑)

 恐らく彼はW杯を見ていて頭の中に

サッカー選手には刺青保有者が多い
→刺青保有者は世界ではスタンダードに違いない
→刺青保有者をもっと尊重すべき
→日本の公共浴場を刺青保有者にも解放すべき

という図式がパーッと広がったのでしょうね(笑)

 もちろんこれを100%否定する気はありません。しかしたまたまW杯出場選手を見ただけで、感じたことをよく考えずにそのまま世界に発信してしまうのは、頭が悪そうに見えてしまって損だな、と思った次第です。

 言うまでもなく世界には様々な国があり、その国特有の文化があります。イスラム圏を訪れた女性は、例え外国人でも公共の場ではニカーブやアバヤなどで身を覆わなければならないと聞きます。日本では普通に書店で購入可能なロ○コン系エロ本でも、持ち込んだら面倒なことになる欧米の国々は少なくないでしょう。

 それらの国々が「国際化のために外国人旅行者だけは例外扱いにしよう」と言うかといえばまず言わないし、逆に日本人だってそんなこと要求せずに素直に現地のルールに従いますよね?

 であれば「日本では外国人の刺青は例外的にOKにしよう」というのは、一見外国人を尊重しようとする親切な提案のようですが、実は主体性の欠片もない人々による、自国文化を蔑ろにする自滅行為のようなもの、ではないでしょうか?国際意識や国際化とは900°(笑)対極に位置する考え方のような気がします。

 よかれと思ってしたのに逆に国際社会から笑われてしまった、なんてことにならないよう願いたいものです。


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ほんとにあった!呪いのビデオ58(ネタバレあり)

2014-07-04 Fri 00:00
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 真夏の三作月イチリリース・その第2弾に当たる「58」をレンタルしました。かつて私が利用するTSUTAYAには2本しか入荷されなかった「ほん呪」も、今や7~8本入荷されるまでになりました。嬉しい限りです。


【吊り橋】<ゾクゾク度:A>
 ある山にハイキングに来たカップル。偶然見つけた古い吊橋を渡り始めた彼女だが、橋板の欠けた部分に足を取られてしまう。その穴の開いた部分をカメラが映すと…。


 突然橋の真下に男の顔がスッ!と出てきます。絶対に何か出てくると予想出来るし映像も作り物っぽいのですが、いきなりなのでちょっとビビりました(笑)

 それにしても撮影者、よく吊橋の上でいつものノリで「うぉ~!!」とか驚いて、慌てて逃げられますね。そっちの方が危険で遙かに恐ろしいと思いますが(笑)


【女首】<ゾクゾク度:A>
 高校時代の友人2人と落ち合い、車で食事へと向かう投稿者一行。夜道を走っているといきなり生首のようなものがフロントガラスめがけて飛んでくる。人を轢いたと思った投稿者たちは車を止め、周囲を調べるが…。


 投稿者の職業は“給食のお兄さん”だそうです(笑) 飛んできた子供の生首は見たところオカッパ頭風ですが、画面を一時停止しても顔までは見えませんね。

 その後車の下からヌーッと出てくる母親と思しき女の顔…昔の「ほん呪」ならリプレイで画像をもっと大きくアップにして、さらに正向きに回転させてくれたのに…ちょっと不満。 フロントガラスに生首がぶつかるシーンにはビビって思わず目を逸らしてしまいました(笑)


【盆踊り】<ゾクゾク度:B>
 地元の盆踊りイベントの様子を撮影した映像。画面の端に浴衣を着た不気味な少女が映り込み、次の瞬間同じ少女が撮影者の足下に!!


 最初に少女が映り込むシーンは、リプレイを見てもどれのことなのか分かりませんでした。ちょっとだけアップにされても全く分からないし。何だか今作の編集担当者(?)下手くそじゃないですか?

 問題の少女は見方によってはただの顔が汚らしい浮浪児に見えなくもないですね。


【邪心 中編】<ゾクゾク度:―>
前回までのあらすじ>(←ココをクリック)
 以前、死神と何度かメールを遣り取りした徳村という男との接触に成功したほん呪スタッフ。彼の話では、やはり「復讐したいなら見ると不幸になる映像をあげる」と死神から提案されたという。
 その時たまたま徳村が死神に「(死神には)復讐したい相手がいるのか?」と訊ねると「中学時代に自分を虐めた奴らを許さない」と答えたようだ。
 スタッフはこの話をもとに該当しそうな中学を探し出し、この学校での過去の虐め問題の有無について近所で聞き込む。すると数年前、ある女生徒が虐められていたことが判明。彼女と同級生だった卒業生から事情を聞けることになった。
 さらにスタッフは、これとは別に引き続き死神あてにメールを送り、コンタクトを取ろうと試みるが…。


 聞き込みした地元住民の中に妊婦のような腹をしたオヤジが2人出てきますが、まさか同一人物の使い回しじゃないでしょうね?(笑)

 それにしても前作からメインで動いている製作補・森澤、真面目ですが全く面白くない。笑えない。何とかしろ!と思っていたら…出た~!!ここで変な新キャラ登場~!!(笑) 菊池が森澤に「じゃあ、新しく入った増本も連れていくか」と発した瞬間、もしかして?!と期待しましたよ。

 さてその増本(竜馬)、いかにも虐められそうなオーラを纏った、チンチクリンな中坊的ルックス。取材対象の様子を見に行く時の全力疾走、ちょっと寝癖のついた頭がイイ味出しています。

 彼は菊池の命令で(?)死神に送る(餌目的の)メールの文面作成も担当。「書けましたァ…」と息を切らすほど頑張って考えた“力作”(?)がコレだそうです。

「死神様
助けて下さい
職場に復讐したい人がいます
自分のすることを全て正しいと思い込みがはげしく
僕のすることを全て否定してきます
もう限界です。」


菊池「…これ、架空の依頼なんだよね…?(汗)
増本「…ハイ…」
(画面フェードアウト、本エピソード終了)

本作で一番面白かった(笑) 不可解映像なしだったことにしばらく気づかなかったほどです(笑)


【シリーズ監視カメラ バックヤード】<ゾクゾク度:B>
 個人経営のコンビニのバックヤードの監視カメラ映像。店長が一人せわしなく働いているが、部屋から出ようと扉を開けた時、外に制服姿の少女が立っている。直後に店長が部屋に戻ると、彼を追いかけるように少女もスーッと室内に入ってくる。
 かつてこの店では、バイトの少女が同僚男性にフラれたショックから自殺したらしいが…。


 スタッフが取材した結果、悪いのはフった男ではなく、彼の行動を逐一チェックしたがったストーカー体質の少女の方らしいです。ということは今度はきっと店長をストーキングしているのでしょうね。


【足元】<ゾクゾク度:A>
 投稿者が大学の友人と温泉旅行に行ったときの映像。近くにある有名な廃墟を探索していたところ、浴衣を着た男の足と、老人の顔をカメラが捉える。
 翌日投稿者たちが近くの道を車で走っていると、ハンドルが動かなくなり危険な目に遭ったという。かつてこの付近の川で痴呆症の老人が、介護疲れした倅から殺されたという噂があるが…。


 廃墟で映り込んだ老人の顔、一瞬たけしっぽいと思いました。老人って感じではないですね。ここでも老人の顔は正向きにしてくれません。見にくい…。


【遊園地】<ゾクゾク度:B>
 30年前にある遊園地で撮影された映像。卓球台で遊ぶ子供たちを撮影していると、一瞬映像の色が変わり、お経のような音声とともに大勢の歩く人影が映り込む。かつて近くで起きたバス事故の被害者たちがあの世へと旅立つ姿だったのだろうか?


 どこだか分かりませんが、映像で見る限りではこの遊園地、かなりショボいですね(笑) 問題の“卓球台”って、単に段ボール箱の上に小さい板を乗せただけじゃん!!いくら田舎の遊園地だからって、入場料払わせた客に普通こんな粗末なアトラクション(?)で遊ばせるはずないでしょうって!!


【続・邪心 中編】<ゾクゾク度:B>
 谷岡という卒業生から詳しい話を聞くことに成功したスタッフ。話をまとめると…
■虐められていたのは「倉本」という女生徒。虐めていたのはクラスメートの女子3人。
■倉本は虐めを苦に自殺未遂騒動を起こし入院。それを自分たちへの当てつけと取った3人からの虐めはさらに悪化し、倉本は登校拒否となる。
■数年後、同窓会で倉本は「自分を虐めた奴らは不幸になる」と宣言。すると問題の3人は次々と不幸に。
■その同窓会で虐めの加害者・清水を撮影した映像に不可解なものが映っていた。
 スタッフは借りた映像を確認するが、問題の部分は「57」で紹介した映像に極似していた。ということは死神の正体は倉本なのか?
 そんな折、ほん呪スタッフのもとに遂に死神からメールが届く。問題の映像を渡すので指定する公園に来いという呼び出しだ。


 「死神死神」って言われるたびに嵐の大野(©えんどコイチ)を思い出すのは私だけでしょうか?(笑)

 スタッフはこの虐めグループの清水から話を聞こうと実家を訪問。しかし清水は問題の映像が撮影された同窓会以降精神に異常を来しており、人と会える状態ではないという。それでもインターフォン越しに母親に「復讐サイトって聞いたことありませんか?!」「見ると不幸になる映像って知りませんか?!」としつこく食い下がるスタッフ。失礼どころの騒ぎじゃないです(笑)

 すると突然、2階ベランダに叫びながら物を投げつけてくる、清水と思しき人物登場!!このシーン、私はメインの不可解映像以上にビビりました。

 それにしてもガチ・フェイク別にして、夜の住宅街でこんなクレージーなシーンを撮影するとは、ほん呪もやりますね。警察に通報されてもおかしくないですって(笑)


 今回はスタッフに怪しい新キャラが登場したこともありますが、全体的に面白かったと思います。というか、既に私の中で「ほん呪」の評価基準って、“怖いかどうか?”ではなく“突っ込みどころがあるかどうか?”になっている気がします(笑)

 ということで「邪心」もいよいよ次回作「59」で全ての謎が明らかになりそうです。あまり興味ないけど(笑) 予告編には増本が地面に倒れ込むシーンがありました。何者かに攻撃されたのか?単に転んだだけなのか?分かりませんが私はこのシーンを楽しみに来月の「59」リリースを待つことにします。


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天空の蜂

2014-07-03 Thu 00:00
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 東野圭吾著「天空の蜂」(講談社文庫)を読了しました。実は東野圭吾って、世間的な人気・知名度に反して私自身はこれまで全く読んだことがなかったんですよね。時間の無駄になったら嫌だなぁと思いましたが、予想を裏切るかなりの面白さでした。

 物語は…

 ある重工業企業が開発した超大型最新鋭ヘリが、お披露目当日何者かに遠隔操作によって奪われる。
 爆薬を搭載したヘリは、たまたま悪戯で操縦席に忍び込んでいた開発関係者の幼い息子を乗せたまま自動操縦で敦賀原発に向け飛び去り、原発の遥か上空でホバリングし続ける。
 犯人は日本政府に、ヘリを原発に墜落させたくなければ日本全国全ての原発を稼働停止せよ、と要求。日本国民全てを人質に取った犯人の脅迫に対し、政府はどう動くのか?警察は犯人を逮捕し事故を未然に防ぐことは出来るのか…?

 まずこの物語、事件発生から解決までがたったの6時間あまりという設定。その中で警察、ヘリ開発チーム、犯人一味、原発スタッフ、福井県知事、自衛隊、反原発グループの人々と彼らに聞き込みして回る地元の刑事…様々な立場の登場人物視点の描写が交錯し、ストーリーが進みます。そして当然ながらヘリ(機械)や原発関連の専門用語のオンパレード(笑) 一見複雑で取っ付き難そうなのですが、全くそんなことなくあっという間に630ページ以上を読破してしまいました。

 その理由は2つあると思います。

 ひとつは、著者が入念に事前リサーチしたであろうリアルな情報を、自身の優れた文章力で上手に読みやすくまとめたから。

 そしてもうひとつは、原発の仕組みや問題点、在り方など本書の中で登場人物を通して語られる情報は、2011年3月11日の東日本大震災(福島第一原子力発電所事故)以降われわれがテレビや新聞で何度も何度も繰り返し聞かされ続けてきた情報とほとんど一緒ゆえ、理解に苦しむことがほとんどなかったから。そう、実は本書が最初に単行本で発行されたのって、東日本大震災以前…いえ、それどころか阪神淡路大震災のあった1995年なのです。著者自身の原発に対する主義は本書を読む限りでは不明ながらも、少なくとも20年前から本書を通じて原発の在り方について問題提起し、原発に無関心な多くの国民に警笛を鳴らしていたわけです。

 しかし現実には作者の警告は“3.11”まで政府にも、原発関係者にも、そしてわれわれ国民にもほとんど響いていなかった…皮肉なものです。

 ちなみにネット検索してみたら、来年公開予定で実写映画化も決定しているそうです。恐らく本書には政府・推進派に不利な描写もバンバン出てくるので、それらが国民の常識として大っぴらになった3.11以降だから実現したのだと想像します。でも20年越しになってしまいましたが、今なら著者のメッセージは多くの国民に伝わると期待したいです。

 東野圭吾というと、これまでどうも「ガリレオ(=福山雅治)」の印象が強過ぎて、ミーハーが好むもの、女子供が好むものという偏見を持っていました(笑)が、今後も面白い作品があれば読んでみたいですね。友人から借りて読んだ本書でしたが、こういう良書との新しい出会いはいつも嬉しいものです。


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春を背負って

2014-07-02 Wed 00:00
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 笹本稜平の原作を、名カメラマン木村大作監督で映画化した「春を背負って」を見ました。北アルプス・立山連峰の3,000mを超える大汝山に建つ山小屋を舞台に、父から子へと受け継がれる想い、仲間を想う人たちにスポットを当て、山に生きる人々の“家族”の物語を描いた傑作です。

 私も登山を趣味としていますが、実はまだ北・中央・南、いずれのアルプスの山も未経験という(笑) ですので本作で疑似体験する北アルプス…大汝山から眺める360度の大パノラマ、美しい四季の移ろいにはただただ憧れるばかり。なるべく遠くない将来、私も自分の脚でここに登り、自分の目で同じ風景を眺めたいものです。

 また、私自身山小屋に宿泊した経験はたったの1回(食事や休憩なら何度もあります・笑)なので、そんな山小屋経営の裏側を垣間見られたことも興味深かったですね。

 物語は大汝山の山小屋「菫小屋」が舞台。多額の金を動かすだけのトレーダーの仕事に虚しさを覚えた主人公・長嶺亨(松山ケンイチ)は、父親・勇夫(小林薫)の死をきっかけに山小屋「菫小屋」を継ぐ決心をする。
 麓で民宿を営む母・菫(檀)には反対されるが、勇夫に命を救われたことのある従業員・高澤愛(蒼井優)や勇夫の大学の後輩で風来坊的自由人な多田悟郎(豊川悦司)をはじめ地元の人々に支えられ、亨は少しずつ山小屋の主人として登山者たちから慕われる存在に成長してゆく…。

 菫が反対した通り物凄く大変なのは百も承知ながらも、山小屋で非日常的な生活を送るのって羨ましい…憧れます。空気が美味しい、景色が綺麗というだけでなく、自然の脅威や行き交うハイカーとの心の触れ合いなど、地上にいては見えにくい本質的なものと向き合えるような気がします。

 例えば、もし大企業で同僚にトヨエツ演じる悟郎さんがいたら、絶対に変わり者扱いされて白い目で見られそうです。でも山小屋では一転逞しく頼り甲斐満点、メチャクチャ魅力的な人材に。しかも彼が点々としてきた過去の職歴(建築業など)は、ここではマイナスどころか生で役立つ大きな強みなんですから。

 キャスト陣は個性的な実力派の俳優揃い。下手なアイドルや芸人でお茶を濁すことなくよかったと思います。特に私が「おっ!」と思ったのは、菫小屋を訪れるハイカー・高野かねを演じた市毛良枝女史。いやぁ…彼女のトレッキング姿を見るのは「大人の山歩き~自分に出会える百名山~」(放送期間2012年10月6日~2013年9月28日)以来ですよ!!あの番組好きだったんだよなぁ。市毛良枝女史といえば知る人ぞ知る芸能界きっての登山愛好家。日本トレッキング協会では理事をも務める人です。そんな彼女が出演…多少わざとらしくても(笑)やはりこの手の作品には出ていただかないと。

 ところで本作には標高3,000メートルにある菫小屋と麓の民宿を、数十キロレベルの荷物を背負った亨や悟郎が行き来するシーンが何度も登場します。しかも雪山。私は未経験なのでよく分かりませんが、実際に歩いたら片道数時間かかりそう。しかしそこは映画なので、ほんの一瞬で到着出来るかのごとく錯覚してしまう。まさかとは思いますが本作を見て「北アルプスきれ~!大汝山小屋で美味しい山小屋グルメを堪能したい~!!」と触発され、ハイヒールやワンピース姿で向かおうとする山ガールもどきが現れないことを祈ります(笑)

 最後に…物語序盤で、山小屋の屋根で布団を干していた愛が(プロレス技の)セントーン張りに地面にダイブするシーン…あれは明らかにTVCMやトレーラー用に、イメージ優先で撮影した“画(え)”ですよね(笑) 日本映画ってどうしてもこういう画(え)を欲しがるんですよね。個人的には共感出来ないのですが…。

 私も早く次の山に登りたくてウズウズしてきました。


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2014ブラジルW杯の優勝国?

2014-07-01 Tue 00:00
 注目のブラジルW杯はいよいよ決勝トーナメントが始まりましたね。本日(6/30)までに1回戦のうち半分に当たる4試合が行われ、4ヵ国の準々決勝進出が決まっています。どの国が優勝するのか?今から予想を楽しんでいる人も多いと思います。

 ところで私は現在までのトーナメントの結果を見て、昔読んだある本に書かれていたことを思い出しました。それはMr.都市伝説として大人気の芸人・関暁夫著「ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説―信じるか信じないかはあなた次第」(2006年発行・竹書房)の中で書かれた「ワールドカップの勝敗」という記事です。

 関氏はあくまでも“信じるか信じないかは、あなた次第!”としたうえで、こんなことを書いていました。

「2006年ドイツW杯でのイタリア優勝とブラジル早期敗退は事前に分かっていた」

彼曰く、2006年ドイツW杯の試合結果と、各チームが採用するユニフォームを販売する企業との間には密接な関係があったのだそうです。つまりドイツで開催されるW杯で、自国企業であるadidasやPUMAの(ロゴをつけた)ユニフォームを着用した国が勝ち進むのならまだしも、ライバルであるアメリカのNIKEのユニフォームを着用した国が勝ち進んでしまうと、結果的に全世界にNIKEの“テレビCM(試合)”を長時間垂れ流すことになってしまう。わざわざドイツで開催しているのにそんなことは絶対に許さん!!という“大人の事情”があったのではないか?だから(私は覚えていませんが)ブラジル戦の審判はブラジルのプレーに対し異様に厳しく反則を取ったのだ、という考え方です。

 そんなことを思い出しつつ、改めて今大会の決勝トーナメントの結果を見ると…

チーム(国)ユニフォーム本社所在地
ブラジルNIKEアメリカ
チリPUMAドイツ
コロンビアadidasドイツ
ウルグアイPUMAドイツ
オランダNIKEアメリカ
メキシコadidasドイツ
コスタリカLOTTOイタリア
ギリシャNIKEアメリカ
フランスNIKEアメリカ
ナイジェリアadidasドイツ
ドイツadidasドイツ
アルジェリアPUMAドイツ
アルゼンチンadidasドイツ
スイスPUMAドイツ
ベルギーBurrdaスイス
アメリカNIKEアメリカ
※2014年6月30日現在


…お分かりいただけただろうか?

■ブラジルvsチリ
→PK戦までもつれ込みながらもNIKE(ブラジル)勝利

■コロンビアvsウルグアイ
→両方ともドイツのブランドなので成り行きでadidas(コロンビア)勝利?

■オランダvsメキシコ
NIKE(オランダ)が試合終了間際に2点奪取し劇的勝利。メキシコはPK判定に対し誤審を主張。

■コスタリカvsギリシャ
→現時点で唯一のNIKE(アメリカ)敗北もPK戦までもつれ込む接戦。PK戦は審判の主観は関係ないので敗北も仕方ないか?

ということで、まだ4試合ながらも現在のところ確かに“NIKE強し!!”なんですよね。

 ですので今後ブラジル、オランダ、フランスなどNIKEのユニフォーム着用のいずれかのチームが優勝し、ドイツ、アルゼンチンなどの強豪国が早い時期に敗退するとなったらとても興味深いな、と思った次第です。

 まあ、厳密にはNIKEはアメリカ合衆国オレゴン州に本社がありますので“南米開催”とはいえドイツ大会とはちょっと事情が違います。というかそもそも関氏の主張自体都市伝説ですから(笑) やはり

信じるか信じないかは、あなた次第!!

ということで(笑) まぁこんな楽しみ方があっても面白いですよね。私は真偽のほどはともかく、このように人と違った角度から物事を観察出来る関氏って凄いな、頭がいい人だなと純粋に感心します。


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(2006/11)
関 暁夫

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