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悪の教典(ネタバレあり)

2012-11-15 Thu 00:00
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 原作がとても面白く気に入った、貴志祐介著「悪の教典」が伊藤英明主演で映画化されたので、観に行きました。

 原作は800ページ以上というヴォリュームですから、これをどうやって僅か2時間にまとめたのだろうか?というのが私的に最大の関心事。その結果は…やはり人物もエピソードもカットしまくり(笑) 原作のダイジェスト版といった感じでした。

 具体的には、2時間に収まるよう、最低限必要なキャストとエピソードのみチョイスして、辻褄を合わせた感じ。伏線的に必要なシーンも最低限組み込んではありますが、時間的に短いので原作を読んでいない人にはちょっと理解が追いつかないかな?と要らぬ心配をしてしまいました。

 特にアメリカ留学時代の殺戮や、アメリカでの勤務先の銀行での犯罪のシーンなんて、私がもし原作を読んでいなかったら「何だこりゃ?」だったはずです。

 でも全体としては2時間があっという間の、面白い映画でした。


【良かった点】
■伊藤英明はハマリ役
 少なくとも私のイメージ通りのハスミンでした。もう「海猿」なんて無くてもいいでしょ?(笑)

■苦労したであろう脚本
 最低限必要な部分以外、ギリギリまで削ぎ落としまくって何とか2時間にまとめたな、という苦労が伝わりました。

■見事な殺戮描写
 R15指定ながら、よくここまで原作に忠実に再現したと思います。強いて言えば、蓼原を殺した技・デスロールが見たかったかな?蓼原を殺すシーンはありませんでしたよね。


【気になった点】
■生徒・教師のキャラ描写が不十分
 2時間に詰め込み過ぎたので、生徒や教師ひとりひとりのキャラ描写がほとんど無かったです。特に生徒は重要な役柄の数名を除き、ほとんどの生徒がその他大勢という感じの扱い。名前・クラス・性格・ハスミンをどう思っているか?など、違いがほとんど分かりません。
 ハスミンと、彼に恋愛感情を抱く女生徒・安原との絡みもかなり簡略化されており、安原の愛情の強さや、その愛情が恐怖に変わるまでの心情の描写があっさりし過ぎていたように感じます。ラストで、実は生きていた彼女が、まだハスミンを愛しているのではないか?と匂わせるインタビューのシーンまで、出来れば入れて欲しかったです。

■ハスミンの殺戮の目的が分かりづらい
 まぁ、原作でもよく分かりませんでしたけれどね(笑) 映画版は尚更分かりませんでした。
 あと重要だと思ったのが、ハスミンが学校で殺戮を行うまでの心情描写。原作では、完璧だったハスミンの計画に次第にボロが出始め、それがカバーし切れないほど、どんどん広がってしまい止むを得ず生徒全員を殺すことに、という流れがよく分かりました。しかし映画版は時間制限ゆえなのか、突然ハスミンが思いつきで殺戮をおっ始めてしまった感が拭えません。

■ハスミンの天才ぶりの描写がいまいち
 原作を読むと、ハスミンの頭の良さがもっと強く伝わってきたんですけどね。映画ではそうでもないのが残念。

■ラストの展開が“あらら?”
 クライマックスの学校内の大量虐殺シーンで、ある生徒が学校の外に脱出して部外者に助けを求めるという、原作には無いシーンがあります。これにより逃げ場のない封鎖された空間での緊迫感ある駆け引き、ハスミンと生徒たちとの頭脳戦のような遣り取りが格段に薄れてしまったと思います。
 また、ラストでハスミンが警察に犯人だとバレるシーンも拍子抜け。原作では最初、ハスミンも見事被害者だと思わせておいて、イイ感じのところでまさかの生存者登場。しかしまだハスミン有利…そこでAEDの録音音声が、水戸黄門の印籠張りにバーン!!ハスミン、グウの音も出ず天国から一気に地獄に突き落とされた~!!…という爽快感が完全に失われました。映画版も大体こんな感じなのですが、あっさりし過ぎでしたね。


 …とまぁ、色々遠慮なく書いてしまいましたが、総合的には面白かったと思いますよ。

 ただ、ひとつ気になることが…本編ラストの「TO BE CONTINUED」って、どういうこと?!!原作もここで終了なんですけど…?まさか、オリジナル脚本でパート2でも作る気なんでしょうか?「海猿」の代わりに(笑)


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