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大事にしていた趣味に目が向かなくなる時

2012-12-21 Fri 00:00
 10代の頃から大好きだった「音楽鑑賞」と「読書」という私の2大趣味。それらを趣味と呼べなくなって数年が経ちます。

 音楽についてはCDを年1、2枚購入。本についてもかなりタイトルを絞って購入というように、今でも完全に縁を切ったわけではありませんが、関心が薄れたことには違いありません。

 まぁ、私が中・高生時代に好きだったアイドルやロックバンドのCD(レコード)やミステリー小説を、当時自営業を営んでいた両親も楽しんでいた記憶はありません。だから(趣味ってきっと、大人になったらガラッと変わるんだろうな)みたいに漠然と思っていました。ちょっと遅いですが今がそのタイミングなのでしょう。そう考えるとAKBでもミスチルでもドリカムでも、10代から40代くらいまでのファンが夢中になって支持する現状って、とても不思議です。もし子供時代の私と一緒に父が松田聖子や中森明菜に夢中になっていたら…考えるだけで恐ろしい(笑)

 それにしてもこれまでずっと好きだったアーティストや作家に興味が無くなるのはなぜでしょう?最近その答えらしきものを見つけました。ズバリ!「自分の価値観が固まったから」でしょうね。

 小学4年生の時に通っていた進学塾で習い、今でも覚えていることがあります。

「小説とは何か?小説とは、作者が人物や出来事を通して世の中に訴えたい価値観である」

そうなんです。基本的に音楽や小説って、アーティストや作家の(ある意味偏った)価値観や思想の塊なんです。それをCDや本にまとめて一方的にゴリゴリ押しつけるようなもの。

 一方、思春期の若者は「自分とは何か?」「自分は何を信じ、どう生きたいのか?」なんてこと、(大抵の場合)分かっていません。でも答えを知りたがっている。そこで彼らは、身近に転がっているロックやコミックや小説(を作る人たち)の中から、自分が共感出来そうな価値観を探し出し、それを暫定的に自分の価値観とし、「これがオレなんだ!!」という心の糧を持つことでスッキリしたがる。学校が嫌いな高校生が尾崎豊の歌を聴いて「オレは孤独じゃない」と元気を出したり、OLが失恋ソングを聴いて涙を流したがるのは、自分の価値観がまだ固まらない若者が、他者の価値観に便乗する行為なのでしょう。

 ところが人生経験を重ね成長したり、自分を取り巻く環境が変ったりするに従い、価値観はどんどん変化します。そして自分の生き方や大切にしたい価値観が固定すると、それ以外の不要な価値観は切り捨てたくなる。会社の上下関係は嫌だけど、生活のため上司に媚びる必要性を理解して、尾崎には共感出来なくなる。家計をやりくりして幼い子供を育てるのに精一杯なのに、今更泣けるラブソングなんて喜んで聴く精神的余裕は無いと、かつて泣きながら聴いていた失恋ソングを鼻で笑う。青春時代の思い出として大切にはしたいけれど、今の自分には合わない。過去の自分の価値観であったことに気づく。そして必要ない価値観に構ってはいられないと割り切る。

 私も大学時代の象徴と言えるほどに大好きだった佐野元春を、社会人になってからは一度も聴いていません。彼の歌そのものは大好きなのですが、今では聴いていて苦痛すら感じてしまう。そういうものなのでしょうね。


 そして「音楽鑑賞」と「読書」をほぼ封印した私は、3年前から山登りを始めました。それまでは山登りというと、中高年の趣味というイメージを持っていましたが、今ならなぜ山登りに惹かれる中高年が多いのか理解出来るような気がします。自然はありのままの姿でそこに存在し、我々を突き放しもしなければ、我々に媚びることも無い。それにつまらない価値観を押しつけることも無いからです。

 そして我々も、一語一句他人に伝えられるがまま受け止めなくてはならない音楽や小説とは違い、自分なりに解釈し、受け止め、楽しむことが許されるから自然に取り憑かれてしまうんですよ。頂上からの景色を楽しむ人がいれば、景色を眺めながらコーヒーを味わうことを喜びとする人もいる。頂上には登らずに草花を観察するのが目的で来る人も、美味いビールを飲む言い訳のために登る人もいる。誰もが自分たちの価値観に合わせた楽しみ方を創造出来るんですよね。

 こんなことを書くと、音楽や小説はダメ、山登りをすべき、と主張しているように感じてしまうかも知れませんが、決してそうではありません。

 ひとつ言えることは、我々の価値観は多くの異なる環境に身を置き、異なるタイプの人々の価値観を知ることで揉まれ、磨かれ、無駄な部分が削ぎ落とされ、時に形を変えて固まってゆくものだと思います。それは一種の「自己投資」。自分を魅力的に磨いた結果とも言えます。

 その結果、それでも音楽や小説が趣味として残ったのなら、それはとても魅力的に映ることでしょう。逆に10代の頃から自分は変わっていないな、単に惰性で同じ価値観を持ち続けているな、と感じるのならせっかくの人生、自己投資のつもりで色々な経験をして、自分はコレだ!!という確固たる価値観を見い出して欲しい。大切に育てて欲しいと思います。世の中には若いうちしかチャレンジ出来ないことが、意外に多いですからね。

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