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《誹謗・中傷、暴露系ネタ、アラシ厳禁》
経営者視点の客観的思考に欠ける、ある老舗企業の憂鬱

2013-04-17 Wed 00:18
 私はかつて一度、必要に迫られて会社を立ち上げようと試みたことがあります。残念ながら諸事情により計画初期でポシャってしまいましたが(笑)

 お恥ずかしい話ですが、当時向こう数年間の事業計画書を作っていて初めて気づいたのが、(あ、あれ?10人くらいの組織をイメージしていたのに、シミュレーションすると当面雇えるのはオレを含めて3人が精一杯だなぁ…)という生々しい現実…いや、自分自身の甘さ。もしあのまま会社を立ち上げていたら、きっと当時仲良しだったパートナー…お気楽ムードで、単に会社役員という肩書きを持ってキャバクラに通いたいだけの彼は絶対に切り捨てていたことでしょう。

 代わりに私以上の能力を持ち、完璧な働きをする、人間的魅力もレベルの高いコミュニケーションスキルも兼ね備えた…そんな人材を必死に探しただろうなぁ…。

 なぜ今更こんなことを思い出したのかというと、先日ある友人と遣り取りしたメールの中に、ちょっと引っ掛かることがあったから。それは…


■彼の職場で働く数名の派遣社員のうちの一人(若く可愛い女子・笑)が、今回の契約更新で人事部から契約延長を断られた。
■同情した(?)ある課長補佐クラスの社員が、「彼女にお世話になったから」と、彼女の送別会の開催を申し出た。当然のように彼が幹事に名乗りを上げ、実際に送別会を実行する運びとなった。


…下心ミエミエなのはさておき(笑) まぁ、これ自体はどこにでも転がっているほのぼのとした光景です。

「今までよく働いてくれたのに、なぜ彼女だけがクビ?」
「男性社員の人気も高く、よくあちこちでお喋りしているのを見た。社員とも打ち解けていたのに」
「営業フロアにも頻繁にお喋りしに来る、愛想のよい子だったのに」

などの同情的な優しい言葉も聞きました。…いやぁ、人情的で温かな、素晴らしい職場だなぁ…羨ましく思います。

 ただ…上から目線的に聞こえてしまうと私の本意ではないのですが…一見、人情味溢れるイイ奴にしか見えないエロ幹事には、立場上備わっているべき大切な資質がひとつ欠けていると思うんですよね。それは経営者、もしくは管理者視点の、客観的思考です。

 人によって、職場や会社の体質によって価値観は様々ということは重々理解しているつもりです。しかし大前提としてこの会社は、それまでの古い体質から脱却し、業界の厳しい競争に勝ち抜けるよう体質改善に取り組んでいます。でもその中で働く彼らに至っては、オレがいた頃とあまり変わっていないんだなぁ…そう感じてしまいました。

 送別会そのものがダメとは思いません。人として感情ベースで考えたら、相手が正社員だろうが派遣社員だろうがお世話になったのだし、感謝の気持ちを表す方法として送別会を開くというのは、私にとっても自然な発想です。でもサラリーマン、特にベテランと呼ばれる部類の社員なら、感情よりも客観的視点から物事を考える方がよいと思います。

 客観的に考えたら正社員と派遣社員って、扱いも要求レベルも存在意義も全く異なる存在のはず。その上で会社は仕事の性質を見極めて、派遣社員を雇うわけです。社員とお喋りしてコミュニケーションを図るのは、正社員同士ならある程度必要でしょうが、派遣社員は時給幾らの世界の住人。油を売ってるヒマがあるならマシンのように働き続けろ~!無駄話を許す上司はまともに彼女を管理しろ~!!…というのが雇い主の本音でしょうね。要するにエロ幹事は年功序列で現在のポジションを手に入れながらも、中身が伴っていない。新人とさほど変わらないと想像出来ます。

 よって、ちょっと可哀想かも知れませんが、派遣社員の彼女に談笑する暇を与えてはダメ。可愛いからと課長補佐クラスの社員がエロ根性全快で(笑)あとは辞めるだけの彼女のために勤務時間を割いて幹事の仕事に励むのも、組織的には完全にマイナス事象。こんなの、彼らの仕事でも役割でもありませんから。これを経営者や彼らの管理者が見たらどう思うでしょうね…?

 これ、例えるなら、親が大切な息子や娘の受検のために高額なギャラで大学生の家庭教師を雇った。しかし息子や娘は「仲良くなるため」に家庭教師とのお喋りに時間を割く。美人だからと勉強を途中で止めてデートに誘う、イケメンだからと勉強そっちのけでイチャイチャ…そんな感じでしょうか?不景気の中、身を切る思いでお金を捻出する親の気持ちはまるで無視(笑)

 まぁ、どうしても送別会を開きたかったら、末端の若手社員辺りが企画したことにして幹事も任せ、上の者は「せっかくだし、偶然時間が空いたのでオレも参加させてもらったよ」というスタンスを装うのが普通でしょう。

 私はこの話を聞いた時、(もし、オレが社長を務めるベンチャー企業で部下にあからさまにこんなことをやられたら、きっとブチ切れて全員クビにするかもな)と思わず苦笑いしました。大企業ゆえ埋もれがちな小さなことですが、従業員3人しか雇えない零細企業での出来事と想像すると、いかに呆れる問題か?分かりやすいと思います。

 なぜ、彼らと同じ会社出身の私がこんなことを言えるのかというと、私自身、過去にプロジェクトリーダーとして、派遣社員のオネエチャン4~15名と毎日部屋に籠もって仕事をした経験があるからです。ただしこの時は一方的に派遣社員を職場に供給されるのではなく、プロジェクトに必要ゆえ自分で申請し、自分で人材派遣会社と連絡を取り、自分自身で面接をして、予算内で必要な人数の人材を雇って仕事をしてもらいました。だから時間を無駄にすると懐が痛むのです(笑) 談笑するとか、仲良くなるために飲みに行くなんて、ちょっと考えられませんでしたね。息子や娘がお小遣いで家庭教師を雇うようなものですし。まぁ、世間様では当たり前過ぎることと思いますけれどね。

 しかし当時は私も初めての経験ゆえ、「やはりたまには彼女たちを食事に誘うべきか?」悩みました。「もっと砕けた会話やプライベートな話題を振るべきか?」迷いました。「私に好意を寄せてくれる方をどう扱おう?」困りました。

 でも結果的に私は、業務以外一切彼女らには干渉しないリーダーを淡々と演じることを選びました。相手を尊重する方法、大切に思う気持ちを表現する手段はたくさんありますが、私が彼女たちのために最もしてあげたかったのは、あくまでも彼女たちが働きやすい職場環境を常に心掛けること。その障害となるものをリアルタイムで除去することでした。

 なぜなら彼女たちは契約初日から契約終了まで、高い能力を惜しみなく発揮してくれ、毎日難しい仕事に積極的に取り組んでくれました。そんな彼女たちの努力をお喋りで妨げてよいものか?そんな仕事ぶりを無視してホステスの代役みたいに扱う?ちょっと違うと思いましたね。彼女たちだって仕事で評価されたいはず。そこを見ずにまるでバブル時代を引きずるかのようなノリで飲みに誘ったり、無駄話に付き合わせてしまうのって…若い社員ならまだしも、ベテラン社員のすることかな…?

 それに派遣社員とはいえ、スキルや志の高い方はたくさんいます。良かれと思ってしたことでも、相手によっては失礼に映るかも知れない。お酒を飲んで羽目を外せばリーダーの資質を疑われ、仕事に悪影響が及んだかも知れない。それは私のボスの本意でもないはず。

 長い年月一緒に働く社員相手なら時にそういう時間も必要ですが、決まった期間に決まった働きを期待され雇われた派遣社員相手となると、業務効率上明らかにマイナス。私がポケットマネーで雇ったならまだしも、雇い主はボスですしね。


 昔、トレンディドラマ(ふっる~・笑)を好んで見ていた当時の私は、「いつ仕事してるんだよコイツら?!まるで恋愛するために会社に来てるみたいだな」そう突っ込みたくなるほど楽しそうに見えるサラリーマン生活に憧れました。

 しかし時代は変わり、今では勢いのある企業の社員ほど、そんなムードを押し殺し、己のキャリアアップのためにストイックに仕事に取り組んでいることと思います。

 コミュニケーション方法に正しい・正しくないはありませんが、それこそコミュニケーションにも時代に合ったトレンドはあると思うし、管理職に手が届く立場の社員にはそれを見極める能力も必要だと思います。

 課長補佐クラスのエロ幹事くんは、今後管理者となるであろう立場。仕事そっちのけ、下心丸出しで派遣社員の送別会に命を懸けている場合じゃないでしょうって(笑) 最後まで上から的物言いで恐縮ながら、彼ももう少しだけ経営者的、管理者的な客観的思考をコントロール出来るようになって、組織をまとめられる人材に成長して欲しいものです。

 出世する人、お金持ちになる人は絶対に感情では動きません。必ず客観的に考え、動くのですから。


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