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ヒトリシズカ(ネタバレあり)

2014-02-18 Tue 22:00
ヒトリシズカ


 誉田哲也著「ヒトリシズカ」(双葉文庫)を読了しました。最近誉田哲也漬け状態です。

 純粋な小説の質では島田荘司や湊かなえの方が上かな?と感じますが…例えるなら常に店頭に行列ができる美味しいと評判のラーメンはたまに食べられれば満足で、それよりもつい日高屋に足が向いてしまうことの方が多い…誉田哲也の作品の魅力はそんな感じ(?)でしょうか(笑) 以前WOWOWでドラマ化されたというこの「ヒトリシズカ」も面白かったです。

 短編小説風の全6話。各話は舞台となる場所、年代、一人称で綴られる主人公、発生する事件…一見どれもバラバラ。最初は単純に短編集かと思いきや実は違う。なぜなら各話に共通して伊東静加という、異質でちょっと怖ろしい少女(物語によって13~30歳)の存在が見え隠れし、事件に絡んでくる。全体を通じて主人公は彼女なのですが、実際には彼女自身ほとんど登場しない。お話によっては最後の1行で「やはり生きていたのか、静加!」とその存在が明らかになるだけだったりするし(笑)

 静加という謎の少女の実像は、他の登場人物の証言や回想から徐々に浮き彫りとなって実体化してゆく…そんな興味深い構成でした。


第1話:少女売春斡旋をしていた下っ端ヤ○ザが殺され、犯人が逮捕されるが、実はトドメを刺したのは静加という少女だったことが判明。ラストで初めて彼女の存在が明らかに。

第2話:コンビニ店員女性をストーキングしていた男が彼女の恋人に殺され、犯人も罪を悔いて自殺。しかしそうなるよう仕組んだのは女性のバイト仲間の静加だった。

第3話:家出中の静加の捜索を父親が私立探偵に依頼。しかし探偵は別の浮気調査中にターゲットのヤ○ザに捕らえられ、リンチされてしまう。そのヤクザは静加を囲って一緒に暮らしていた。

第4話:静加の父・警察官の伊東の回想。伊東は後に妻となる贔屓の床屋勤務の女性から、同居男性のDVについて相談される。しかしその男は後日何者かに刺殺される。犯人は逮捕されるが、重傷を負った男が死ぬよう仕向け、工作したのは幼い静加だった。

第5話:第3話に登場したヤ○ザ一味が別組織から襲撃を受け死亡。しかし静加はヤ○ザの幼い娘・澪を連れて雲隠れしてしまう。実は死んだヤ○ザは静加の実の父親、幼女は腹違いの妹。静加は妹を連れ出すために事件を誘導したのだった。

第6話:30歳手前にまで成長した妹・澪は、別居中の自分の娘の運動会を見に来ていたところを逮捕される。彼女はずっと姉の静加に育てられ、結婚を機に静加の計らいで他人の戸籍を乗っ取り、それ以来姉妹が会うことはなかった。徐々に明かされる静加の過去と素顔。彼女は今どこに?



 第1話で、あの五千円を必死に取り立てていた警官のオッチャンは何をそんなに急ぐ必要があったのか?自分が責任を持って静加を何とかするから見逃してやってくれ、と懇願したけど後で埋め合わせしたっけ?第3話ラストの静加のイマイチ意味不明なセリフ…所々中途半端だったり、各話主人公が地味過ぎたりと不満は多いですが(笑)早く続きを読みたいと思わせるだけの魅力に満ち溢れた物語でした。

 ちなみに、ドラマ版の静加役は夏帆だったそうですが、私は“黒髪で日本人形のような顔立ちの美人”という描写から、読んでいる間中、静加=秋元梢(ウルフ千代の富士のモデル娘)以外のイメージが浮かびませんでしたね。第2話の静加の偽名が“澤田梢”だったのは果たして偶然だ、とでも言うのだろうか?!


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