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血の轍(ややネタバレあり)

2014-03-08 Sat 00:00
血のわだち


 食品業界の内幕を描いた「震える牛」が大ヒットとなった作家・相場英雄著「血の轍」(幻冬舎文庫)を読了しました。

「WOWOWのドラマで見たが面白かった」
「特に原田泰造(ネプチューン)の演技が素晴らしかった」

そんな評価を聞き、私もドラマを見ることに。だったら先に原作を、というわけです。


 物語は…

 警察OBが自殺に見せかけて殺害される。捜査一課の海藤課長と兎沢警部補を中心に捜査が始まるが、ある理由から事件を闇に葬りたい公安部は彼らを徹底的にスパイし、ことごとく捜査を妨害しようとする。
 同じ警察の組織ながら先輩の無念を晴らそうとする刑事部と、国を守るという任務を遂行しようとする公安部の潰し合い、先回り合戦。しかも公安部で指揮を取るのは、かつて海藤の部下で兎沢が兄のように慕っていた仲間。ちょっとしたミスをきっかけに姿を消していた志水だった!

 最近、砕けた文体や言い回しの多い誉田哲也の小説に慣れてしまったせいか、最初はとにかく堅い印象。専門用語をひとつひとつ理解しながら読み進めるのがやや苦痛でした。誉田哲也とは少し違うのですが、こちらもまた警察組織や警察の仕事に関する描写が詳し過ぎるくらい書かれています。

 しかし途中から面白さがどんどん加速し、一息つくことも忘れ、気づいたら後半300ページ分くらいはほとんど徹夜で一気に読んでしまいました。かなり面白かったです。

 特にラスト付近の、どんでん返しの連続、というか応酬は圧巻です。最近、浦賀和宏のようにラストで無責任なほど大胆に全てをひっくり返す作家が多いと感じます。そういった手法はたいてい技術的に未熟な作家が好み、一時的な快楽にはなり得るものの作品の質を著しく下げるので嫌いです。

 しかし本書のどんでん返しはこれらとは質が異なりレベルも高い。湊かなえ初期の作品を読んだ時のように、一度遙か前の方のページに戻って「…なるほどね…」とプチ放心状態に陥ってしまうようなどんでん返しでした。

 ラストはちょっと中途半端、というか“このエンディングでだいたい想像出来るでしょ?”とでも言いたげな感じ。正直不満を覚えますが、最近は本、映画、ドラマともこういうのが主流のよう。昔のように全てがキレイに片づいて仲間同士の「ワッハッハッ!」という大団円的なシーンで締め括る作品ってほとんど見なくなったから仕方ないのかな?

 問題の原田泰造は、個人的には特に好きでも嫌いでもありませんが、このドラマでは何とあの人物…ポジション的にも役作り的にもかなり重要な役を演じたようです。録画済みのドラマ版を見るのがますます楽しみになりました。


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血の轍 (幻冬舎文庫)血の轍 (幻冬舎文庫)
(2013/11/28)
相場 英雄

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