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極めて独りよがりな“洗面器ラーメン”の思い出

2015-04-03 Fri 07:21
 熱心なファンも多い東池袋の人気ラーメン店・大勝軒の創業者、山岸一雄氏が亡くなりました。心からご冥福をお祈りいたします。

 
 私は学生時代に初めて大勝軒のラーメンと出会いました。当時通っていた学校は池袋の近くにあったため、私はよく学校帰りに友達と周辺で遊んでいました。

 ある期末テスト期間最後の日、解放感から街に昼食を食べに行くことになった我々は、適当な飲食店を求めて東池袋をウロウロしていました。すると前方に長蛇の列が見て取れます。あれは何だ?!不思議に思い近づくと、どうやらラーメンを食べるために順番を待つ人たちのよう。「え~っ?ラーメンを食べるためにわざわざ並ぶの?!」今では当たり前の光景ですが、当時はあまり見なかったと思います(単に私が見たことなかっただけ?)。これが私と大勝軒との初めての出会いでした。

 せっかくなのでどんなものか試してみようと、4人で行列に加わった私たち。しばらく経ってようやく店内に辿り着きました。といっても4人まとまって座れるはずもなく、私ともう一人が他のお客さんと相席のテーブル席。残りの二人はカウンター席です。他人との相席は初体験でした。

 当時のメニューは確か

・ラーメン(400円)
・ラーメン大盛(500円)
・チャーシュー麺
・つけ麺

のような感じだったと記憶しています。といってもメニューが4種類ということ以外、ほとんど自信ないのですが(笑) 食べ盛りだった我々はいつものノリで「ラーメン大盛」を注文しました。当時としても真っ先に(安いな)と感じましたね。

 するとこのタイミングで、相席していた見知らぬお兄さんが我々に話しかけてきました。

「ここのラーメン食べたことある?」
「いえ、初めてです」
「大盛だとね、こんなの(両手でひと抱えはあろうかというサイズを表現)で出てくるよ(笑)」
「え~っ?ホントですか?!ヤバいな~…(汗)」

未知の領域に足を突っ込んでしまったことに戸惑う反面、こうやってアカの他人同士が気軽に話せるムードって何だか楽しいな、そう思いました。

 カウンターの向こう、厨房ではラーメンを、種類ごとにまとめてローテーションで作っている様子。つまりつけ麺が客に提供された直後に新しい客がつけ麺を注文しても、さらに後から入店した客のラーメン大盛の方が先に出来上がる、というシステムです。こういうのにも私は純粋に(合理的だなぁ…頭いいなぁ…)と感心しましたね(笑)

 そしていよいよ私の「ラーメン大盛」が出来上がり…ほ、本当に器が洗面器大(直径30cm以上?)だ~!!大袈裟でなく確かに“割れやすそうな洗面器”でした。ちなみに私は帰宅後、これを両親に語り聞かせました。すると後々テレビで大勝軒が紹介されるたびに親が「あっ!“洗面器ラーメン”の店が出てるぞ!」と言うようになりましたよ(笑)

 それだけではありません。チャーシューは直径12、3cm、厚さ1cm近くはあろうかという、まるで細めの樹木を鋸でスライスしたかのようなジャンボサイズ。しかも4枚も載っている。スープも何というか、何かが焦げたような変わった風味…私にとって全てが初体験でした。しかし…この大勝軒のラーメンを覚えている人ってどれくらいいるんだろう?

 というのは、私がこれ以降何年も経ってから再び大勝軒を訪れると、まずメニューが当時と違いました。さらに昔を懐かしもうと、また「ラーメン大盛」を注文したのですが、麺やチャーシューの量はあくまでも常識の範囲内。スープもごく普通の醤油味です。大勝軒が頻繁にマスコミに登場するようになって“これが大勝軒のラーメンだ”とされるラーメンって、明らかにこっちなんですよ。でも私にとっての大勝軒のラーメンは、もちろんあの“ジャンボチャーシュー4枚でちょっと焦げ臭い洗面器ラーメン”。私の青春の1ページでもあるこのラーメンのことを話しても、少なくとも私の周囲には理解出来る人は誰もいない。それがずっと悔しいというか、悲しいというか、やるせない気分です。

 私もラーメンファンの端くれとして、山岸氏の死はひとつの時代の終焉のようでとても残念に思います。でも個人的には(彼の死とは全く別に、批判とかではなく)私の中の大勝軒のラーメンは、とっくの昔に幻になってしまっている。彼のお弟子さんは全国にたくさんいらっしゃるとはいえ、これで私の大勝軒は歴史から完全に消え去ってしまったのかなぁ…そう思うとなおさら悲しいですね。



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