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星籠の海(上・下)

2016-04-19 Tue 00:00
seirogeseirojou


 本格ミステリーの傑作「占星術殺人事件」を読んで以来20余年、私が最も好きな作家・島田荘司の「星籠の海(上)」「同(下)」(各講談社)を読了しました。ブックオフではなく、まともに書店で新刊発売を待って購入するのは久しぶりです(笑)

 本作は、ファンには堪らない御手洗潔もの。それも御手洗が石岡君と一緒に日本国内で本格的に活躍する、いつ以来だろう?という黄金シリーズ。設定上、1993年に起きたこの事件直後に御手洗が海外に行ってしまうため、石岡君の回想という形ではありますが、ここにきてこのような作品が読めるのは純粋に嬉しいですね。最近のシマソーはイマイチ面白くなかったし(笑) この夏に実写映画公開が決定していることもあり、その前に原作を読んでおこうと思いました。

 それにしても、現実世界の時間の経過とともにリアルに年を取っていく彼ら。御手洗も石岡君もそれぞれ今年68歳、66歳と見事に還暦オーバーです(笑)

 物語は…

 瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。奇怪な相談を受けた御手洗潔は石岡和己とともに現地へ赴き、事件の鍵が古から栄えた港町・鞆にあることを見抜く。その鞆では、運命の糸に操られるように、一見無関係の複数の事件が同時進行で発生していた―。伝説の名探偵が複雑に絡み合った難事件に挑む!(上)

 織田信長の鉄甲船が忽然と消えたのはなぜか。幕末の老中、阿部正弘が記したと思われる「星籠」とは?数々の謎を秘めた瀬戸内で怪事件が連続する。変死体の漂着、カルト団体と死体遺棄事件、不可解な乳児誘拐とその両親を襲う惨禍。数百年の時を越え、すべてが繋がる驚愕の真相を、御手洗潔が炙り出す! (下)


 まずオープニングで、彼らが住む横浜での日常がちょっとだけ描写されています。石岡がなぜか少々浮ついたキャラになっていて(設定上43歳)、ファンとデートを繰り返している。これはちょっと幻滅です。御手洗はまるで超能力者であるかのごとく、日常のちょっとしたシーンでもその推理力を発揮。そして里美不在にもかかわらず、登場人物のセリフに“音引き(-)”がやたらと多い(笑)

 細かい内容についてはネタバレ防止のため伏せますが。まあ面白かったと思います。小坂井と洋子のパートにやたらページを割いているのに本筋との絡みがイマイチ(死体漂流事件と直接関連がない)だったり、福島から来た少年が原発の影響で白血病になり死んでしまうのも、事件とは無関係(著者が原発批判したいだけ?)だったりと、まとまりのなさは目立ちますが、まぁ許容範囲内でしょうか。

 それ以上に瀬戸内海を舞台とした村上水軍の活躍や、織田信長が作った無敵の鉄甲船のエピソード、それがなぜ記録に残っていないのか?誰がどんな武器で沈めたのか?など、(一部フィクション含め)事件と歴史的事象が絡んでくるのも個人的には大好きです。思わず物語中に登場する土地を片っ端から観光して巡りたくなりましたね。夏公開の映画でどこまで忠実に再現可能なのか?心配ですが(笑)比較してみるのも面白そうです。

 ところでこの物語、1993年という設定ですが、御手洗や刑事、大学教授ら登場人物が現代人と同じノリで普通にケータイやPCメール(インターネット以降でしょ?)を使うんですよね。しかもPCメールでは「添付ファイル云々」というセリフもあるし。この部分だけは読んでいて数年早過ぎるよ!!と突っ込んでしまいました(笑)

 

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