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山女日記~女たちは頂を目指して~(ドラマ・ややネタバレあり)

2016-12-21 Wed 20:14
山女日記


 湊かなえ著「山女日記」が、このたび「山女日記~女たちは頂を目指して~」とタイトルを改め、BSプレミアムにてドラマ化。先日全7話の放送が終了しました。

 普段ほとんどドラマは見ない私ですが、本作は原作ファンとして全話欠かさず見ました。全体的にNHKらしく、しっかり丁寧に作り込まれた印象でとてもよかったです。

 まず、原作の「山女日記」は全7話の短編集。各話何かしら悩みやわだかまりを抱えるアラサー・アラフォー女子が主人公として登場。それぞれ山に登ることで、今後の人生を前向きに生きるためのヒントを掴む。そんなお話でした。さらに登場人物のうち何人かは、相互リンクするかのごとく複数話に亘って登場。ひとつの箱庭の中の出来事のようでもありました。

 それがドラマ版では、全話を通しての主人公が存在します。原作最終話「トンガリロ」の主人公で人気帽子職人の立花柚月です。

 設定も少し異なり、彼女は原作同様(趣味で)帽子は作っていますが、本職ではありません。OLを辞めて信州で登山ガイドの仕事をしています。また、彼女を取り巻く人間関係として、お約束的に彼女に思いを寄せる同僚や、両者の気持ちを理解して力になろうとするお節介な彼の妹がオリジナルキャラで登場。まぁこの辺はドラマを華やかにするためのご愛敬でしょうね(笑)

 そんな柚月が登山ガイドを通じて、様々な思いを抱き山に登る女性たちと出会い、交流することで、自らのわだかまりとも向き合い、乗り越えてゆく様を描いていました。最初はちょっと違和感を覚えましたが、結果的にこれでよかったと思います。オムニバス形式だと感情移入し難いでしょうからね。

 さらにこのドラマの特徴として、キャストが一昔(二昔?)前によく名前を耳にした人が多いことが挙げられます(少なくとも私はそう感じました)。

 柚月役の工藤夕貴をはじめ、上原多香子、南野陽子、佐藤藍子、井上晴美、萩原聖人…最初は「え?」という感じでしたが、実際には誰もがいい感じで役にハマっていたし、よく見ればみんなそれなりにいい年の取り方しています。特に萩原聖人は久々に見ましたが、若い頃の生意気でチャラチャラした雰囲気が消えて頼もしい山男でした。

 もちろん工藤夕黄も“正解”です。もともと実生活で登山が趣味らしく、演技と経験、どちらを買われて出演したのか分かりませんが、さすがは実績ある女優さんです。有名アウトドアブランドのウェアも似合っていました。前髪が短いのが気になりましたが(笑)

 考えてみたら、逆に旬な俳優…男性なら山崎賢人、菅田将輝、ジャニーズ系あたり、女性なら広瀬すず、土屋太凰、有村架純あたりが当たり前のようにキャスティングされても…このドラマの雰囲気をブチ壊していたでしょう(笑) その点でも初映像化がNHKでよかったと思います。

 各話詳しく振り返ると…

 第1話「女ともだち~妙高山・火打山~」第2話「高嶺の花~妙高山・火打山~」は、それぞれ原作「妙高山」「火打山」を比較的忠実に映像化。

 原作のエピソード数と放送予定回数が同じなので、このまま原作に忠実にいくのかと思いきや、第3話「てっぺん~唐松岳~」第4話「ロマンチスト~唐松岳~」は原作「金時山」をベースに、登る山が唐松岳、主人公の梅本舞子が「妙高山」で熱を出して不参加だった彼女ではなくOL時代の柚月の同僚(オリジナル設定)と、一部設定をアレンジ。

 この時点で放送は残り3回。あぁ、原作のエピソードをいくつかカットしちゃうんだ、と想像です。

 しかし続く第5話「雨女~白馬岳~」第6話「分岐点~白馬岳~」は、ラストスパートのつもりか、残りのエピソード3つを強引にミックス(笑) ストーリーは原作の「槍ヶ岳」と「利尻山」をミックス、それでいて舞台は「白馬岳」。一気に原作3話分クリア(笑) もちろん牧野しのぶも頑固な年寄り男女も、面倒臭い中年姉妹も登場します。

 でも決してゴッチャにはせず、各エピソードの描いて欲しい部分はきちんと盛り込まれているし、上手くひとつのお話にまとまっている印象を受けました。原作ファンとして小説を未読の人にも安心して勧められる内容でしょう。

 そして最終話「頂を越えて~上高地・涸沢」では、柚月自身が引きずる過去と向き合い、それを吹っ切って、前向きに人生を歩み始めようとする。そのためにもう一度、元カレの吉田君と歩いた思い出の上高地に戻ってくるのですが…やはりトンガリロ、ニュージーランドロケじゃないのかぁ(笑) 詳細はよく覚えていませんが、吉田君も原作より“きれい”に描かれていたような気もします。

 ひとつ残念だったのは。売れっ子帽子職人として、注文しても○ヵ月待ちレベルの人気者となった、成功した柚月の描写がなかったこと。初めてビジュアルで見た“YUZUKIブランド”の帽子、あれなら私も欲しい(笑) 後頭部のパッチワーク部分は、私なら心から愛する富士山をイメージして、緑・赤・青・白を散りばめて欲しいなぁ…なんて妄想します(笑)

 個人的に今年はゴールデンウィークに奥多摩でプチ滑落して以来、登山はしていませんが、早く登山を、出来れば日本アルプスのいずれかの山に登りたい、そう掻き立てられるドラマでした。


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