現在の閲覧者数:
無料カウンター
《誹謗・中傷、暴露系ネタ、アラシ厳禁》
認知症の家族には問題解決よりも感情に寄り添うべし

2017-05-10 Wed 09:08
 先日、父からこんな話を聞きました。

 ある父の友人夫婦は、どちらも高齢ゆえ最近物忘れが激しいそうです。特に奥さんの方が激しいらしく、物を失くしたり家事を途中でほったらかして別のことを始めたりしてしまう。そしてそんな母親を見た実の娘さんはイライラして、しばしば母親にキツく当たる。旦那さんは見ていて辛いということでした。娘さんはひと足先に認知症になってしまった私の母を知っているので、母親の行く末を憂う気持ち、どうしてよいか分からず焦る気持ちがそうさせているのかも知れません。

 私には娘さんの気持ちがよく分かります。私も母に認知症の疑いが見られ始めた頃は、残念ながら優しく出来ませんでした。むしろ厳しく当たってしまいました。「物忘れが激しいのなら備忘録を身につけ、常にチェックするしかないだろう!」「持ち物をなくすなら家の中、バッグの中、それぞれ置場所、入れ場所を決めて毎回移動する前と移動した後に全てチェックするしかないだろう!」と理屈で追い詰めただけ。母の気持ちを想像しようとはしませんでした。

 しかしこういった考え方は、あくまでも私たちが仕事上のミスやトラブルを回避したい時に有効です。年配者、特に会社員経験がない人は慣れていないこともあり、「無理だ」「そこまでしたくない」と拒絶、なかなかやりたがりません。するとこちらもさらに腹が立って…。

 今思うとひたすら後悔するしかないのですが、私も初めての経験でしたから、母が認知症だなんて認めたくなかったのだと思います。「何言ってるんだよ!まだ大丈夫だろう?!頑張れよ!!」と叱咤激励したつもりで、現実から逃げていたのでしょうね。

 今回の父の友人宅での騒動の場合、夫婦ともに物忘れの酷さに悩まされているのは事実だとしても、実の娘にその解決策なんてまず求めていないと想像します。ではどうすればよいか?私の考えはこうです。

 例えば母親が眼鏡をどこかに失くしてしまった場合、必ずしもそれを見つけ出すことがベストではありません。1日の行動を強引に思い出させ、家中捜索させたりするのは本人にとってこの上なく辛いこと。老いや衰えへの不安を増長させてしまうだけ。例え眼鏡が出てきても、満足するのは母親ではなく自分なんです。むしろ母親が忘れっぽくなって家族に迷惑をかける自分を責めてしまっては幸せではありません。

 それよりも、そんな状態になってしまった母親の気持ちにシンクロして慰めてあげる方がよほど嬉しいはずです。

「眼鏡失くしちゃったんだ。きっとお母さんは若い頃から子供たちのために頑張りすぎて疲れちゃったんだよ、きっと。でも心配しなくていいからね。明日一緒に眼鏡屋さんに新しい眼鏡を作りに行こうね」

そう優しく言ってあげた方が、家族の誰もが幸せな気持ちになれるはずです。

 もちろん模範解答なんてありません。あくまでもケース・バイ・ケース。これが実質的な解決策ではないかも知れませんが、家族だからこそ取れる行動、子供だからこそ取れる行動であることは間違いありません。

 私も自然にこういった発想が出来るようになった頃には、母は会話不可能な状態でしたからとても後悔しています。父の友人の娘さんにはこんな後悔はしてほさいくないな、と願うばかりです。


スポンサーサイト
別窓 | コミュニケーション | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑

<<大盛ラーメンが似合わない体格 | 瑠璃色幻想曲 | 電話野郎について思うこと>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 
 
 
 
 
 
  管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL


FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| 瑠璃色幻想曲 |